医療ケア必要な子どもを支援 専門施設オープン

医療ケア必要な子どもを支援 専門施設オープン
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人口呼吸器やたんの吸引が必要な重い病気と向き合いながら、自宅で療養する子どもと家族を、医療面・精神面から支えようという施設が、東京・世田谷区に開設され、15日、記念のセレモニーが開かれました。
「もみじの家」と名付けられた施設は、世田谷区の国立成育医療研究センターが、公的な医療機関としては初めて開設しました。
15日、医療関係者やボランティアなどが参加して記念のセレモニーが行われ、テープカットのあと、利用を希望する家族などが施設の内部を見学しました。
国立成育医療研究センターによりますと、新生児医療の発達で、人口呼吸器やたんの吸引など在宅での医療的なケアが必要な重い病気の子どもは、現在、全国でおよそ2万5000人に上ると推計されていて、こうした子どもに対する医療的なケアや、24時間付ききりの介護が求められる家族への精神的なサポートをどう行うかが課題となっています。
このため、開設された施設にはキッチンや浴室がついた個室も整備されていて、子どもと家族が自宅を離れて一時的に滞在し、看護師などの専門的なケアを受けながら、遊んだり食事をしたりして安らげる時間を過ごしてもらえるようになっています。
国立成育医療研究センターの賀藤均病院長は、「医療が発達して助かる命は増えたが、退院後に家族をサポートする態勢はない。この施設が子どもと家族を支えるモデルになってほしい」と話しています。