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夜明け前が好きです。

聴覚障害として生まれ、そして脳梗塞になった体験談。まだまだ社会には問題がたくさんある。

救急隊員の耳が聞こえない人への対応を考えないとね 【脳梗塞】

脳梗塞 -発症

はじめての救急車の中で

 

救急隊員とのやりとり

 

しばらくすると、家に救急隊員が2名入ってきた。

そしてリビングの椅子に座ってうなだれている私を見て、夫に何か言っていた。

 

そして救急隊員は私にも何か言っていたが、その頃の私は自力で上半身を上げることができなくなっていた。

 

なので机に突っ伏したままだった。

それで救急隊員は私を抱きかかえ、廊下のドアにもたれる形で座らせた。

 

そして私の足は動くか、手は上へ上げられるかなどを夫の通訳で色々と聞いてきていた。

また目に光を当てて瞳孔の確認もしていた。

この時は体から力が抜けたようで座っていてもちゃんと座れたわけではなく、だらーんと座ってる形になっていた。

顔はしまらなくなっていてちゃんと受け答えできなかった。

でも幸い、右手での手話はできていたので、救急隊員の話を夫が通訳して、私は夫に手話で状況を伝えて・・という感じでやり取りしていた。

 

そういうやりとりを経て、救急隊員は何やら2人で色々と話をしていた。

その後、担架を持ってきた。

そして私はその担架に乗せられ、家を出て救急車に乗せられた。

 

追記 私は普段から夫と手話で会話していたので、ろれつが回らなくなっていても手話で意思を伝えることができたのは助かりました。手話は良いですよ(笑)
というのは冗談で、でもやはり一人暮らしの耳が聞こえない方も多いのだから、こういう時のために救急隊員は簡単な手話でも良いので身につけて頂けると嬉しいなと思います。
または、聞こえない方からの救急車要請があった場合はホワイトボードなどを持参していくなどあれば心強いです。

【救急を要する聞こえない方々への対応に取り組んでいる例】
広島県尾道市では、以前、市内の聴覚障害者団体の方々と合同で救急訓練を行なったそうです。

www.yomiuri.co.jp

北海道では、救急隊員への手話研修会も行なっています。

リンク→救急隊員手話研修会 - 北海道石狩市公式ホームページ

 東京都江戸川区では、救急隊員が手話通訳派遣を要請できるようになりました。←これいいですねー。 救急隊員から要請できるのは珍しい。

www.edodeaf.com

その他、各地域でも聞こえない方々への様々な救急の取り組みをしている所があると思いますが、もっと全国に普及してもらえると嬉しいなと思います。願わくば、全国で統一を!

 

救急車の中で~初めての救急車にウキウキ!?~

救急車に乗せられてしばらくすると、また手足のしびれがおさまり動くようになった。

そしてそれを夫に話し、夫はそれを救急隊員に話してくれたが、救急隊員は「多分、それは脳関係の病気の疑いがあるから、そのまま病院へ行きましょう」と。

そして救急隊員は運ぶ病院を決めるため色々と電話をかけていた。

5-10分くらい経っただろうか。

やっと行き先が決まり、救急車が発車した。

 

実は私は救急車に乗るのは初めて。

こんな状況でも私は、心のなかでは「うわー救急車だ!初めて乗ったなぁー。へぇー中はこんな感じなのかー」とウキウキしながらキョロキョロしていた(笑)

今思えば、2回も麻痺が起きたりと繰り返していたから普通なら「どうしよう、私の体に何が起こったのだろう・・」と不安でいっぱいなはずなのに余裕ありすぎだろと自分にツッコミたいです・・(笑)

 

止まらない震え

そしてしばらくして、病院に到着。

その病院ではすでに医者や看護師がスタンバイしていて、点滴が置いてある部屋に通された。

この時になぜかすごく寒くなって(緊張のせい?)私はガタガタ震えていた。

看護師が毛布を持ってきてかけてくれて、腕をギュッと抑えてくれていた。

この時にようやく、実感が湧いてきた。

「何が起こったのだろう?私はこれからどうなるのだろう?怖い・・・」

そういう感情が実感として自分に迫ってきていた。すると、ますます震えが止まらなくなった。

「落ち着け、落ち着け、大丈夫だ」

そう自分に言い聞かせていた。

 

その間、夫が色々と状況を医者に説明してくれていた。

 

すると医者は看護師に何か話し、看護師が粒みたいなものを持ってきて、「これは血の流れを良くするものだから飲んで」と言ってきた。

そしてすぐに点滴を腕にさしてきた。

 

その後、医者は「MRIを受けてみましょう」と私に言い、MRIの準備をしに行った。

 

追記あの時に飲んだ粒はおそらく、t-PAという血栓溶解剤かなと思っています。(医者に確認していないので不明ですが)このt-PAは、脳梗塞発症後4時間半以内に投与を開始すれば脳に詰まった血栓を溶かす治療を行なうことができるというものです。
脳梗塞の疑いが出たらすぐに病院へ行くことでこの治療を受けることができる可能性が高まるので、おかしいと思ったら皆さんもすぐ救急車を呼んでくださいね!
※脳梗塞の疑いがある場合は自力で病院へ行くのではなく、遠慮なく救急車を呼んでください。

詳細→

no-kosoku.net

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