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夜明け前が好きです。

聴覚障害として生まれ、そして脳梗塞になった体験談。まだまだ社会には問題がたくさんある。

運命の4月16日。そして耳が聞こえない人はどうやって救急車を呼べばいい? 【脳梗塞】

脳梗塞 -発症

突然襲ってきたた「ヘン」な感覚

夜7時過ぎ。

 

その日は仕事で、家に帰ったら夫が晩御飯を作っている最中だった。

 

「ありがとう!着替えてくるね」

 

私はパジャマに着替え、夫が作ったおかずをテーブルに運んでいた。

そしてそろそろ用意が済んだから食べようか、という前にトイレへ。

 

 

そしてトイレから出て手を洗うために洗面所へ。

 

その瞬間、すごい違和感を感じた。

首の後ろの根っこから下が崩れていく感じ。

すぐに、「これはとんでもないことが起きた」と感じた。

 

そして大声で夫を呼んだ。

「なんかおかしい、なんか違う」

 

なんだこれ・・・?いつもと違うぞ

ぞわぞわする感覚。

歩いてみると、どうもいつもと違う。

段々左半身が崩れていくような感覚。

しびれがひどい。

 

動悸が激しくなった。

これはやばい、相当やばいぞと思った。

そしてすぐ夫に「救急車を呼んで欲しい」と言った。

 

でも夫はいきなり何を言ってるの?という感じで、

「へっ?どうしたの??」みたいな感じで戸惑ってるだけだった。

 

私は夫に「とにかく救急車を呼んで!

トイレに行ってから何か体の感覚がおかしい」と言った。

 

夫はまだ意味がわからないようでピンときてないようだった。

(それまでなんともなかったし、さっきまで元気だった人がいきなり救急車といってもさっぱり意味がわからなかったのだろう)

 

私はとりあえず、もし入院になったらと思い、今のうちにできることをやろうと思った。

出してあった財布をカバンに入れ一つにまとめ、まだメイクを落としていなかったのでメイクを落として、靴下を履いて・・・

 

追記 少しスピリチュアルな話になりますが、この時、私はパニックと不安でいっぱいでした。突然過ぎて意味が分からない、どうなったの?という気持ち。そして「私はこれからどうなるのか?」と思いました・・・その瞬間、パッと聞こえた大きな声がありました。(正確には頭の中に響いたような感じ)
「大丈夫だ!治る!」すごく大きくて力強い声でした。それを聞いてビックリしたけど、同時に「あ、きっと大丈夫なんだ」と思うことができました。。

 

靴下を履いている間に段々左半身が支えきれなくなり、グラグラしてきた。

いっそうやばいぞと感じた。

とにかく靴下を履いて、夫を見るとなぜかGoogleで検索していた・・・

見てみると、「トイレ めまい 病気」とかいうキーワードで私の身に何が起こったのかを検索しているようだった(笑)

今だから笑える話だけど、当時は「そんなのいいからさっさと救急車を呼んでくれ!」とイライラしていたなぁ(笑)

 

この時、夫は「やたらに救急車を呼んでも迷惑なだけだから、どういう病気の可能性があるのかしっかり把握してから判断しないと!」と思っていたみたい。 

(通常は、そういう時はさっさと救急車を呼ばないと手遅れになることもあります。病名を調べている暇はないです)

そして夫は救急車を呼んでもいいかどうかを、電話で私の状況を説明しながら判断を仰いでいるようだった。

私はそれを横目で見ながら、段々と崩れていく感覚、段々動かなくなる手足に恐れおののきながら「早くー早く呼んで!」と言っていた。

 

やっと来た救急車 

そして椅子に座ってると、さっきよりますます左半身がダラーッとしてきて自分一人の力では支えきれなくなって、座っていてもグラグラしてきた。

ちゃんと座ろうと思っても座れない。上半身がグラグラする。

座るということは、右半身と左半身の力が釣り合ってこそできることなんだな。。座るって難しいことなんだな・・と、頭の中で思っていた。

 

顔の左半分も、しゃべる時に口が左部分だけうまく動かなくなっていた。

話そうとしても、左半分の感覚がなく、左半分の口が垂れ下がっていく感じがした。

 

幸い手話があったので、片手でもそこそこ問題はなかったのが不幸中の幸いかも。

 

この時点で夫もやっとことの重要性を理解したのか、救急車を呼んだ。

しばらくして、ありがたいことに救急車が来た。

 

追記 救急車を呼ぶ時、「こういうのって呼んでもいいのかな」など判断に迷うことがありますよね。そういう時は、119とは別に救急車を呼ぶべきか判断してくれるところがあるそうです。

matome.naver.jp


でも、耳が聞こえない方はそれができません。そのため、病院にその件をお問い合わせしたらこういう返事が返ってきました。
「119にかけるとまずどういう状況か聞いてくる。その時に救急車が不要だと判断することもある。その時は応急手当の指示をするなどもしているので、電話ができない場合はとにかく状況を119にFAXしてみると良いかもしれません」
なので、電話ができない方は前もって病院に相談した上で、119へのFAXシミュレーションを行なっておくと安心かもしれません。
私も、退院後、代理電話サービス(※聞こえない方々の代わりに電話を代理でしてくれるサービス。有料。株式会社プラスヴォイスや字幕電話アイセックなどという会社が行なっています)を使って救急とやり取りしながら119FAXのテスト練習をさせていただきました。
これにより、救急側にも私の存在を覚えてもらえて、更に、救急車を呼ぶときのFAXの方法が分かったので私も安心出来ました。皆さんも自分の身を守るために一度、シミュレーションをしておくことをおすすめします。※聞こえるご家族と同居しておられる方も、家に自分一人だけの時に救急を呼ばないといけないことが起こるかもしれないのでおすすめします

119番FAXの一例(長野市の場合)

リンク→聴覚障害者Fax通報・メール119 - 長野市ホームページ


他、119番通報メールサービスもあります。これは残念ながら全国一律ではないので、自分の住んでいる市がメール対応しているかを市役所か消防に確認しておいてください。

119番メールの一例(長野市の場合)

リンク→緊急通報メール119 - 長野市ホームページ


なお、119番FAXもメールも登録が必要なので一度市役所または消防などにお問い合わせしてみてください。※県によってはメール対応していないところもあります。FAXは今は大体全国で対応できているようです。

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