エストニア共和国の首都、タリン。宮崎駿監督のアニメ映画「魔女の宅急便」のモデルにもなった美しい街です。観光客が多く訪れる「旧市街地」の中には見どころが数多くあります。今回は旧市街地の中でも、変わった愛称を持つ博物館やニット製品がずらりと並ぶ「セーターの壁」、ロシア帝国に支配されていた時代の名残り「アレクサンダー・ネフスキー大聖堂」をご紹介します。
変わった愛称を持つエストニア海洋博物館
「ふとっちょマルガレータ」という愛称を持つエストニア海洋博物館。もともとは砲台として造られ、のちに監獄や倉庫の役割を担ってきました。この愛称で呼ばれるようになったのは、囚人の世話係の女性が「マルガレータ」という名前の大柄の女性だったから、というのが一説だそう。その名の通り、高さが約20m、直径が約24mもありますので迫力満点です。
ニット製品がずらり セーターの壁
旧市街地のヴィル門をくぐり城壁に沿って歩くと、ニット製品を売る露店が並ぶエリアがあります。その様子はまさに「セーターの壁」と呼ぶにふさわしく、セーターやマフラー、帽子など手編みのものが種類豊富に取り揃えられています。エストニアの伝統模様が入った製品はお土産としても人気。作家が直接販売しているため、交渉次第で値引きをしてくれることもあるのですよ。
ロシアの聖堂 アレクサンダー・ネフスキー大聖堂
トームペア城の目の前に建つアレクサンダー・ネフスキー大聖堂。ロシア帝国の支配下だった頃にロシアによって建てられたものです。この聖堂はエストニアの英雄の墓の上に建てられました。こうしてロシア帝国はエストニアの人々に権力を誇示したのです。とても美しい聖堂ですが、エストニアの人々にとっては喜ばしくない歴史を持つ聖堂なのです。
タリンの旧市街地はバラエティに富んでいる!
タリンの見どころを3ヶ所ご紹介しました。タリンの旧市街地は、歴史ある美しい街並みや露店が出ているエリア、ロシア建築の聖堂などさまざまな顔を私たちに見せてくれます。そしてエストニアの歴史を知った上で街を歩くと、美しさとは別の何かを感じるはずです。その何かを感じながらタリンの旧市街地をゆっくりと散策したいものですね。