いいニュースを紹介。
(グロい画像は無いので、是非上記ニュースを読んでみてください。)
ケージフリーの卵って?
バタリーケージという省スペースで効率的に産卵を行わせるケージ(檻)を
使用していないところで育った鶏の卵の事です。
バタリーケージの何がダメなの?
1羽あたりのスペースがA4のコピー用紙だと言われています。
鶏の寿命は15年くらいと言われていますが、
それだけの歳月をA4以下のスペースで過ごすのです。
それがバタリーケージです。
ちなみに日本の卵の90%以上がバタリーケージで生産されているといわれています。
(2007年畜産技術協会調べ)
海外ではバタリーケージの廃止運動が進んでいます。
最初のニュースで紹介した米ウォルマートもそう。
もう少し大きなスケールで言うと、2012年1月1日EUが産卵のための
バタリーケージの禁止という重要な規制が実施に移ったとのこと。
また、アメリカとカナダのマクドナルドが、バタリーケージ卵の廃止を発表。
「今後10年かけてケージフリー卵に切り替える」とのこと。
日本でも同様のことができるのか。
日本の卵の生産量
平成25年の鶏卵生産量は252万1,974t(農林水産省より)
90%の227万tがバタリーケージ産。
10%の25万tがケージフリー産。
ちなみに、卵は96%を自給しているとのことなので、
この比率がそのまま流通の比率になると考えて問題ないと思われる。
(日本養鶏協会より)
日本の卵の消費量
日本人は「たまご大好き」。国民一人あたりの消費量はメキシコに続いて第2位(2011年実績、出典IEC)で、年間平均320個以上を消費しています。玉子焼き、目玉焼き、親子丼、玉子豆腐などのたまご料理だけでなく、パン・ケーキ、マヨネーズ、ハム・ソーセージ、かまぼこ・ちくわなど各種加工食品の原料としても使用されています。
その用途別使用割合は、おおよそ家庭用向けパック卵50%、業務用向け箱玉30%、加工メーカー向け原料卵20%です。(キューピーHPより)
家庭向けが非常に大きな割合を占めていることが分かります。
消費トン数はわかりませんでしたが、卵はほとんど輸出できていないようなので、
生産量≒消費量と考えてほぼ間違いないと思われます。
日本はケージフリーに移行できるか
ここまで生産量と消費量の関係を見てきました。
現状だと、ケージフリー卵の生産量は消費量に全く届かず、
移行は難しいと思われます。
なぜなのか。
まず消費者側(=市場)の問題を考えます。
ケージフリーの卵はバタリーケージの卵の2倍くらいの価格になると思われます。
正直、高いです。
これを消費者が選択するか疑問です。
あとは、生産量が少なすぎて、消費者も流通に携わるスーパーの経営者や店長も、
ケージフリーの卵のことを知らないのではないでしょうか。
次に生産者側の問題。
素人考えですけど、卵ってブランドイメージをつけるとことが難しそうな印象です。
となると、コスト競争になってしまう結果、
省スペース・大量生産のバタリーケージに頼ってしまうのかなと思います。
あとは、ニーズがあるのかどうか不透明ですよね。
ただでさえ養鶏業者は、鳥インフルエンザなんかのリスクを背負っている上に、
それ以上のリスクは背負いたくないのが実情なのかなと思います。
消費者から良いサイクルを作りましょう
上述しましたが、消費量の約50%が家庭での使用です。
マクドナルド等の外食産業よりも一般家庭の消費量の方が多いのです。
だから、まず我々がケージフリーの卵を選択しましょう。
そして、ケージフリー卵のニーズが増えれば、
ケージフリーの養鶏業者も増えると信じましょう。
我々がケージフリー卵のニーズがあると示すことで、
養鶏業者にリスクなく、ケージフリーに移行してもらえるように。
次にスーパーに行くときに少しでいいので、
ケージフリーのことを思い出してみてください。
最後に
『ケージフリー 卵』とかで検索すれば色んなHPが出てきます。
興味があれば調べてみてください。
その中でもわかりやすいと思ったブログを紹介しておきます。