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【群馬】

子ども学習支援6団体が活動報告 太田でサミット

無料学習会の取り組みを紹介する参加者=太田市のテクノプラザおおたで

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 貧困家庭支援に草の根で取り組む県内の団体が集まる「県学習支援サミットin太田 ボランティア学習塾の集い」が、太田市のテクノプラザおおたで開かれた。六団体が活動を報告し、支援を訴えた。 (原田晋也)

 サミットは今年二月に法人格を取得したNPO法人「おおた女性ネット」が主催し、約八十人が来場した。同法人の宗像さゆり副理事長は、子どもの貧困率が年々上昇していることや母子家庭の貧困率が五割を超えている現状を解説。「考えるだけでは変わらないが、活動している団体に協力すれば変えられる。近くに団体があれば少しでも協力してほしい」と語り掛けた。

 NPO法人「ひこばえ」(前橋市)の今井雅巳さんは、昨年四月から始めた無料学習会の取り組みを紹介。同法人は、DV被害者を支援している団体で、加害者から一時避難している家庭の子どもに学習の遅れが見られることから学習会も始めた。「そういう子は生きることに精いっぱいで、勉強したくてもできない。こういった暴力や貧困の連鎖を学習支援で断ち切りたいという強い願いがある」と話した。

 学習会では勉強だけでなく心のケアを重視し、自分の好きなことや気持ちを発表させたり、人の発表を受け止めたりする体験をさせているという。

 館林市を拠点に、余った食料を集めて生活困窮者に分配するフードバンク事業などを手掛けるNPO法人「三松会」の高橋あゆみさんは、協力の方法として、市民が地域で困っている人を同法人に紹介する「取次協力者」の制度を解説した。勉強会に参加する必要はあるが「近所でおせっかいを焼くおばちゃんの役目と同じで、誰でもなれる」(高橋さん)という。「まだまだ困窮している人はたくさんいるはず。どんどん参加して」と呼び掛けた。

 このほか、NPO法人Jコミュニケーション(伊勢崎市)、あすなろ学習会(桐生市)、たかさき学習塾ホープ(高崎市・安中市)も参加。無料学習塾の人材や資金が不足している窮状を訴えた。

 

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