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 舞鶴引揚(ひきあげ)記念館(舞鶴市平)の2人目の学芸員として1日付で市に採用された小川はる菜さん(22)が13日、同館で会見した。一部が世界記憶遺産に登録されたシベリア抑留・引き揚げ関連資料の保存処理を主に担当する。

 小川さんは愛知県豊橋市出身。京都造形芸術大芸術学部の歴史遺産学科で文化財の保存修復を学んだ。大学3年のときに見たテレビ番組でシベリア抑留や引き揚げの事実を知り、独学で歴史を学んだ。東日本大震災で被災した文化財を修復する文化庁のレスキュー事業に参加し、汚れた文書や写真などのクリーニングに携わった経験もある。

 山下美晴館長によると、小川さんは、同館が今年度から3年間で予定している、記憶遺産に登録された資料などの調査事業を担当する。劣化の進み具合などを科学的に調べ、劣化を防止するために必要な保存処理を行うという。