消費増税問題はどう転ぶのか
7月の参院選を意識した政局になりつつあることから、来年4月の消費税率再引き上げが政治的な関心事になってきたようだ。
今回、政府は、国内のエコノミストではなく、ポール・クルーグマン氏やジョセフ・スティグリッツ氏、ジャン・ティロール氏といったノーベル経済学賞者をはじめとする、国際的な業績のある経済学者を海外から招聘し意見を求めた。
クルーグマン氏やスティグリッツ氏が来年4月の消費税率再引き上げには反対の姿勢を明確に示したことから、今回も、安倍首相は、どこかのタイミングで消費税率再引き上げの凍結・延期を宣言して選挙戦に入るのではないかという見方がコンセンサスになっている。
だが、その一方で、安倍首相は、「リーマンショック期並みの経済の失速がない限り、消費税率の再引き上げを予定通り行う」旨の発言を繰り返しているのもまた事実である。
識者の中には、消費税率の再引き上げを予定通り実施する代わりに、消費刺激のための財政措置を講じるのではないかと考える人もいるようで、正直いって、現状、消費増税問題がどう転ぶかはよくわからないというのが現状である。
ただし、いまひとつ「冴えない」日本経済の現況(後述するように消費支出に限っていえば、2014年4月の消費税率引き上げ以降は減少トレンドで推移)や、「消費税を引き上げるべきではない」との回答が過半数を超える世論調査の結果もある。
また、軽減税率のナンセンスさ(例えば、「飲食スペースがあるコンビニエンスストアでの商品購入は、店内の飲食か、持ち帰りかを店員が確認して、どちらの税率を適用するかそのつど判断する」など)を考えると、予定通り4月に消費税率引き上げを実施すると、内閣支持率が低下するのは必至ではないかと考える。
つまり、筆者には、安倍首相が来年4月に消費税率を引き上げるインセンティブが思いつかない。
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