久々にこの本を読みました。
唯川恵。恋愛小説の金字塔のような作家です。
数年前に、いつもと違うジャンルの小説が読みたいと思ってこの作品を衝動的に購入しました。
そしてどハマリ。
結局、唯川作品を30作品ほど完読してしまいました。
そのキッカケとなったのが、この
「瑠璃でもなく、玻璃でもなく」
ネタバレですが、
ストーリーは
妻子持ちと付き合ってる女が「やはりこの人と結婚したい」とグチャグチャ悩み、
またその不倫してる男が不倫相手に本気になりグチャグチャ悩み、
そしてその妻も真実を聞かされグチャグチャ悩み、
結局、男は離婚して不倫相手と結婚。
残された妻はひょんなことから起業。
その後はそれぞれ違う人生を歩んでいくという結末です。
唯川作品の醍醐味はストーリーよりも心理描写だと思うのでご容赦ください。
僕は暗い話が好きなので、この手の昼ドラ系は大好きです。
男に酷い仕打ちを受けたときの感情の変化や、女性ならではの打算的な皮算用がリアルに表現されているあたりがたまりません。
また仕事の描写もかなり秀逸で、ビジネス書のような気づきを与えてくれる1文もあったりします。
文章は読みやすく、本当に心情がまっすぐに伝わってきます。
作者の唯川恵はもちろん女性ですし、OL経験もあるので作品はアラサー女性がものすごく共感できる内容となっていると思います。
ところで、
僕がどハマりして30作品も読んでしまった理由としては
「女のプライド」
が随所に散りばめられていたからです。
この作品だけでも
アラサー女のプライド
不倫女のプライド
妻としてのプライド
姑としてのプライド
同僚や友人と「今の幸せ度」みたいのを比較したがる女性特有のプライド
人生のステージがそれぞれ違う女性の色んなプライドに触れることができます。
彼女らはそれぞれ「他人からどう見られてるか」を男の数百倍ぐらい意識して生きているんだなーと思いました。
女は「男はプライドの生き物」だとよく言いたがるし、
確かに自分でもそうだと思うけども
プライドの種類が違うだけで、おめーらだって相当にプライドたけーよ(^o^)
世間であまり取り上げられない「女のプライド」
男が実際にそれに触れることは少ないです。
というか気付かない。笑
唯川恵の作品で触れる、
いや、どっぷりと浸かってみませんか??
「恋愛は不安との戦いであり、結婚は不満との戦いである。」
冒頭、この1文で始まる「瑠璃でもなく、玻璃でもなく」
唯川作品の入り口としてオススメ致します。
読めばきっと
結婚したいアラサー女性は激しい共感を、
アラサー女性と付き合ってる男は「彼女はこんなことを考えてんのか」という気付きと一部恐怖を(笑)感じることでしょう。
読書がニガテな人でも読みやすいよっ!!!
おわり