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andymori小山田が帰ってきた。新バンドAL アルバム全曲紹介

2016年4月13日
andymori小山田が帰ってきた。新バンドAL アルバム全曲紹介

待ってた。すげえ待ってた。昨年夏にバンドとして活動していくことを発表されてから半年以上。待ってたよ。

このAL、厳密に言えば新バンドではない。andymoriの小山田壮平と長澤知之の2人によるプロジェクトとして以前から存在していた。そこへandymoriの初期メンバーである藤原寛と後藤大樹を迎えて4人体制で活動していきますよ、という話だ。

そんなALが本日4月13日、ファースト・アルバム「心の中の色紙」をリリースした。どんなバンドか、どんなアルバムなのか気になっている方も多いと思うので、前置きもほどほどにしてアルバムの中身を解説していく。


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全体を通して。

上の方でも述べたように、バンドの編成としてはandymoriの初期メンバーにシンガーソングライター長澤知之を加えた形になっている。

この方。独特のハイトーンな声が特徴。

音源を聴くまでは小山田の少年的な声質と食い合ってしまいそうな気がしていたが、実際に聴いてみると上手いこと調和している。そしてボーカルの2人だけではなく、藤原と後藤のコーラスも多用されてる。

かつてのandymoriとALの違いについてだが、ハッキリ言ってかつてのandymoriにあった鋭さや荒々しさと言ったものはない。トゲがすっかり抜け落ちている。

そういった部分を期待していたリスナーにとっては少し残念かも知れないが、小山田だってもう30歳を超えている。そりゃ多少なりとも音楽性、人間性は変わる。9年経ってもずっと同じこと言い続けてるのは向井秀徳か時雨のTKくらいだろ。

その代わりと言ってはなんだが、andymoriに無かったALの持ち味として「声」の力がある。ツインボーカルは勿論のこと、リズム隊の2人も積極的にコーラスに参加して多彩な掛け合いを見せてくれる。

エレキとアコギの使い分けに始まり、トラックによってはピアノも用いたりして、曲ごとに様々なアプローチを見せてはいるが、ボーカル2人の絶妙なハモりやコーラスワークはアルバム全編を通して揺るがない。

そんな4人の「声」と、それによって紡がれるメッセージがALの1番の魅力ではないだろうか。

1.北極大陸

アコギとカホンのアンプラグドなスタイルで、アイリッシュ風味のフォークソングを歌っている。2分ちょっとの短いトラックで、最初から最後まで小山田と長澤がハモリっぱなし。

どちらが主旋律をとっているのかアヤフヤに聴こえるが、その不安定さもまた魅力的。

2.HAPPY BIRTHDAY

andymoriのラストアルバム「宇宙の果てはこの目の前に」に収録されていた「サンシャイン」を彷彿とさせるアップテンポなナンバー。キラーチューンの筆頭候補。

特に、終盤に近づくに連れて盛り上がっていくドラムに耳を傾けて欲しい。後藤大樹のパワフルなタム回しは未だ健在。震える。

※参考資料

3.シャッター

長澤がメインボーカルをとる曲。小山田がハモりに徹している。グロッケンやツリーチャイムを取り入れて、それを逆再生で鳴らしたりと実験的な取り組みが見受けられる。

ミドルテンポながらも、メロからサビで一気に盛り上がる静と動の差によって、迫力のある1曲になっている。

4.メアリージェーン

ゴスペルチックなコーラスから始まり、小山田がアコギを弾きながら歌い出す。控えめなフォークソングかと思いきや、パーカスやエレキのアルペジオが入ってくる。曲が進むに連れて鳴る音が増えるタイプの曲。

ジャンルレスでハチャメチャにも聴こえるけど、小山田がeverything is gonna be alrightって歌ってるから多分それでいい。

5.風のない明日

ハイフレットで鳴らされるエレキのリフが印象的。脱力系ロックナンバー。長澤ボーカルの後ろで聴こえる誰が歌ってのかも分からんふざけた裏声コーラスや「国産チキン」というフレーズでやるせなさが加速する。

何を思って国産チキンという単語を歌詞に用いたのか。

6.15の夏

ロックに憧れたこと、友達の妹のためにギターを弾いて歌ったこと、それからのこと。そういったノスタルジックな背景について長澤が歌う。物語的な歌い出しから始まるが後半はどんどんと抽象的な歌詞になり、リスナーに想像させる余地を残している。

繰り返される「今はただ君のために」というフレーズの意味について考えさせられる。15の夏というタイトルと、アコギとブルースハープ。こんなん切なくなるに決まってる。

7.あのウミネコ

いかにも小山田っぽい曲。優しい方のandymoriっぽい曲。スタンダードポップスな始まりから、意外性に富んだ展開が広がる。特筆すべきはサビの盛り上がり。決して激しいワケではないけれど胸が高鳴る。

そうさせるのは後ろの方に聴こえる重厚なコーラス。このサビを聴けば、ALの魅力は「声」にあると書いた意味が分かってもらえるはず。

8.ハートの破り方

今作最長7:48のトラック。長い。バンドサウンドにピアノを加えて、小山田がメインで歌うブルースナンバー。前半は小山田の1人舞台。後半からは例によってコーラスをふんだんに盛り込んで壮大になっていく。

聴き入っているとあっという間に8分弱。時間泥棒。

9.心の中の色紙

初っ端から全開の3拍子ロック。主旋律とハモりをボーカル2人でクルクル回しながら曲が進む。

エレキギターやリズム隊の主張も強く、全員のポテンシャルがフルに発揮されている1曲。「これがALだ」と言わしめるには十分な、納得のタイトルナンバー。

10.ランタナ

ファルセットのコーラスをリフにしたスローテンポなトラック。小山田がメインボーカル。

「懐かしいあの頃には戻れないけど、ずっと戻りたいと思い続けてる」ってテーマを歌わせたら小山田は最強。

11.Mt.ABURA BLUES

バカ曲枠。サビで「ファッキンファッキンファッキンファッキン」連呼してる。ふざけた曲なのに何故かリピートしたくなる。

あえて詳しくは解説しない。気になったら買おうファッキン。

12.さよならジージョ

個人的には今作で一番好きな曲。

やはり昔を懐かしむようなありふれたテーマとシンプルな進行にもかかわらず、小山田が歌うとグサグサ刺さる。分厚いコーラスの後押しでまた深く心に刺さる。

王道は小細工無しでも勝負できるから王道なんだなと思い知らされる1曲。

13.花束

ラストトラックにピッタリなチルアウト風味のナンバー。OasisのChampagne Supernovaを彷彿とさせる。

「花束をあげるよ みんな愛してるよ」と繰り返すだけのサビも、この4人にかかればこれだけの破壊力になる。何度も言うように、4人全員で織り成す「声」が魅力的だからだ。

この曲はPVが公開されているので、アルバムを買うか否か悩んでいる人はそのサビを聴いて判断すると良い。それがグッと来るのであれば、他の曲も間違いなく好きになるはずだ。

いかがだっただろうか。アルバムの購入を悩んでいる人の指針になれば幸いだ。

上の方でも書いたように、andymoriの「FOLLOW ME」や「Peace」にあったような激しい部分はあまり無いので、それを求めている人にとっては少し物足りない作品になるかもしれない。

逆に言うと「16」や「投げKISSをあげるよ」「ゴールデンハンマー」などが好きだった人のツボを的確に押してくるような曲が多い。

andymori時代の「激しさ」と「優しさ」の二面性のうち、「優しさ」の側に極端に振れたような作品になっているので、もしかすると好き嫌いがハッキリ分かれるかも知れない。

ただ個人的には、まず小山田壮平という人物が音楽の場に帰ってきてくれたことを嬉しく思う。

評価の賛否はともあれ、そこはみんな同じ気持ちなんじゃないだろうか。

 


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