『それでも町は廻っている』が代表作にある石黒正数。
日常系の作品とそれに絡んだミステリー作が面白い漫画家である。
そんな石黒正数による一巻完結の短編集がこの『探偵綺譚 石黒正数短編集』だ。
『それでも町は廻っている』の「嵐山歩鳥&紺双葉」先輩後輩コンビが、友人失踪のミステリーに挑む表題作「探偵綺譚」。
フジテレビ系「世にも奇妙な物語」の原作にも起用された「スイッチ」。
思春期のエロスを描いた『14歳 性の相談室』など、石黒正数の多彩な魅力を満喫できる全11作品+αが収録されている。
(出典:『探偵綺譚 石黒正数短編集』)
「探偵綺譚 石黒正数短編集」の見どころ
元祖「それ町」探偵綺譚
この漫画には『それでも町は廻っている』の元となった作品である表題作「探偵綺譚」が載っている。
嵐山歩鳥の友人である三沢千加が突如失踪した。
見つける手がかりが何もない状況で今度は三沢の幽霊を目撃したとの証言まで出てきてしまう。
この状況に嵐山歩鳥が立ち上がった。
捜査を続けるうちに三沢の部活の先輩で紺双葉が犯人として浮かび上がってくる。
「嵐山歩鳥&紺双葉」の「それ町」先輩後輩コンビによるミステリー作となっている。
二人の間柄や作品の雰囲気は「それ町」にそっくりだ。
(出典:『探偵綺譚 石黒正数短編集』)
スイッチ
フジテレビ系「世にも奇妙な物語」の原作にも起用された「スイッチ」も面白い。
世の中には「ボマー」と呼ばれる人々がいる。
ボマーとは体に爆弾を埋め込まれた実験体のことだ。
ボマーは埋め込まれた爆弾と同時に起爆スイッチを与えられており、この起爆スイッチを押すと自身が木っ端微塵に爆発してしまう。
ボマーがスイッチを押すかどうかは自由。
国家により青少年の心理と行動傾向の調査として行われる。
そんなボマーの起爆スイッチを高校生の少年が友人から託された。
果たして彼はボタンを押してしまうのか?
極限状態での人間の心理の限界が試される。
(出典:『探偵綺譚 石黒正数短編集』)
街の平和を守る「スペースレンジャー・ゴーファイブ」
商店街をめちゃくちゃにすべく、悪の秘密結社デーモンナイツの首領デーモンキングが暗躍する。
街の平和を守るために「スペースレンジャー・ゴーファイブ」が立ち上がった。
二つの組織の戦いが始まった......と思いきやそうはならなかった。
まさかの人物たちも街の平和を守るために立ち上がって。
戦いの敗者たちに同情したくなってくる作品。
(出典:『探偵綺譚 石黒正数短編集』)
終わりに
というわけで『探偵綺譚 石黒正数短編集』を紹介した。
元祖『それでも町は廻っている』などを含む短編集になっている。
「それ町」・石黒正数ファンの人や面白い日常系の短編集を読みたい人にはオススメの作品である。
(出典:『探偵綺譚 石黒正数短編集』)
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