日本を訪れる中国人旅行客による爆買いが、日本に大きな経済効果をもたらしたことは記憶に新しい。中国人の日本での消費の内容がモノからコトに変わりつつあるとの報道もあるが、それでも消費意欲が旺盛な中国人は日本経済にとって重要な存在であることに変わりはない。

 その購買力を目当てに、中国人旅行客を呼びこもうとしているのは日本だけではなく、お隣の韓国も同様だ。中国での韓流ブームの影響もあり、韓国を訪れる中国人は化粧品などを大量に購入している。

 中国メディアの参考消息はこのほど、韓国メディアの報道を引用し、中国人旅行客が韓国ソウル市内のブランド品店や免税店で旺盛な消費を見せていることを伝え、韓国の百貨店の関係者の話として、中国人旅行客の消費額は1人あたり73万ウォン(約6万8300円)前後に達すると紹介。さらになぜか日本人旅行客を比較対象に持ちだしたうえで、「日本人旅行客の消費額は1人8万ウォン(7500円)」だとしたうえで、中国人の消費額は日本人の9倍に達すると伝えた。

 日本人旅行客の韓国での1人あたり消費額を持ちだしたのは、韓国の百貨店の関係者だ。わざわざ日本人旅行客の消費額を比較対象にした意図は不明だが、それだけ中国人旅行客の消費額が多いことを強調したかったのだろう。

 一方、近年は韓国を訪れる日本人旅行客が減少、日本人に人気だった観光地は閑散としているとの報道も見られる。一部の韓国メディアの15年5月に報じたところによれば、訪韓する日本人観光客が激減したことで、韓国の高級ホテルでも「客室がガラ空き」状態の現象が起きているという。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)