ワシントン=杉山正
2016年4月13日10時14分
米政権が本格的な検討に入っているオバマ大統領の広島訪問について、米ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は12日の記者会見で、「初めての核兵器の使用によって犠牲者が出た街ほど、『核なき世界』を目指す上で象徴的であり、力強い場所はない」と述べた。5月26、27日の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせた訪問を前向きに検討していることを公式に明らかにした。
アーネスト氏は、広島の惨劇について、人類の「悲劇的な能力」を象徴するとし、オバマ氏が「核なき世界」を目指したきっかけの一つだったとした。
一方、オバマ氏の広島訪問が米国内で「謝罪」と関連づけられる可能性については、実際の訪問決定に影響しないとの見方を示した。ただ「旅程に新しい情報はない」とも繰り返し、決定事項ではないことを強調した。
G7外相会合で来日したケリー米国務長官は11日、現職の国務長官として初めて原爆ドームや平和記念資料館(原爆資料館)を訪問。芳名録に「世界のすべての人が記念館の力強さを見て、感じるべきだ」と記し、会見で「いつか米大統領もその『すべて』の一人となり、ここに来られることを願っている」と語った。(ワシントン=杉山正)
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朝日新聞国際報道部
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