マーク・ザッカーバーグ CEO が、Facebook の開発者向け会議「F8」で、Messenger アプリ向けのチャットボット機能「Bots for Messenger」を発表しました。Bots for Messenger は企業に提供され、AI による自然言語処理機能を利用したチャットボットが企業の問い合わせ窓口として利用可能となります。

合わせて、Facebook はチャットボットをでが開発可能な「Messengger Platform」ベータプログラムを開始したことも発表しています。

マーク・ザッカーバーグは、昨年買収した AI 開発企業「Wit.ai」の 自然言語処理技術により、ユーザーが人とするのと同じように会話ができるとしました。

F8 におけるデモでは、ザッカーバーグ CEO が CNN のチャットボットを紹介、最新ニュースを問い合わせ、それをチャットボットが返すシーンが展開されました。ほかにも春物のアパレルショッピング用ボットのデモでは購入確定手続きまでを実行して見せました。さらに、ユーモアも垣間みえる口調で天気を伝える「Poncho」ボットなども紹介しました。
 
Facebook は Messenger アプリが iOS アプリのなかでは2番めに多く使われていると主張し、毎月9億人ものアクティブユーザー、5000万もの企業アカウントが存在するとしています。

ザッカーバーグは Bot for Messenger 機能を紹介するとき「商品の企業に電話したいと思う人はいない」と話しました。そのかわりになるのがチャットボットというのは、人として微妙な違和感を覚えないでもありません。

ただ、ここ数年はかつて SF の世界の存在だった「自然な会話をするコンピューター」が次々と現れて、普及し始めています。チャットサービスもそのトレンドを取り入れて、より生活を便利にしていくことになるのかもしれません。

なお、Messnger の機能追加はチャットボットにとどまらず、ウェブサイトにチャットボットへのリンクやプラグインを埋め込んでそこから Messenger での会話を開始したり、チャットボットに対してメッセージを送るよう要求することも可能になるとのこと。これらの機能はすでに提供を開始しています。

蛇足。Facebook のメッセージングサービス担当バイスプレジデント デヴィッド・マーカスは、「F8」にてチャットボット AI が機械学習機能も備えると話しました。もしこの AI が学習を重ねてより人間的になれば、その会話に「生意気だ」などと腹を立て暴言を吐くクレーマー的ユーザーは、チャットボットに会話を拒否られ「チャットぼっち」にされてしまうかも、などと考えずにはいられません。
Facebook Messenger にAIと会話できる「チャットボット」機能。企業窓口やニュース配信、買い物にも利用可能
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