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360度VRや8K映像にも対応。Premiere ProなどAdobe CCが夏に機能強化
(2016/4/13 13:01)
アドビシステムズは13日、「Adobe Creative Cloud(Adobe CC)」の映像制作ツール次期バージョンの内容を先行発表。「Premiere Pro CC」は、新たに360度VR映像や、8K(7,680×4,320ドット/60fps)映像の編集などに対応する。これらの新機能は'16年夏より提供予定。
利用料金に変更は無く、Premiere Pro CCやAfter Effects CC、Audition CCなどの単品がそれぞれ月額2,180円、これらのソフトに加え、Photoshop CCやillustrator CCを含む20種類以上が利用できるコンプリートプランは月額4,980円。これらのプランでは、20GBのクラウドストレージも利用できる。
米国ラスベガスで4月16日〜21日(現地時間)に開催される国際放送機器展「NAB Show 2016」において、今回公開された新機能の内容が展示される予定。
Premiere Proは8K/VR対応、Lumetriカラーパネルも強化
映像編集/制作ソフトの「Premiere Pro CC」の次期バージョンでは、360度映像対応のカメラで記録した歪んだ映像を、16:9などのアスペクト比で表示して編集可能にする「フィールドオブビュー」モードに対応するなど、VR映像制作向け機能を追加。
リコーの全天球カメラ「RICOH THETA」などで採用されている正距円筒図法(エクイレクタンギュラー)で記録された映像を、編集するために歪みを補正した映像でプレビュー可能。書き出す際に、VR映像であることを示すチェックボックスをONにすると、YouTubeへアップロードする際には、360度動画としてYouTube側で認識するMP4動画として出力できる。
また、8Kの高解像度映像にも対応。デジタルシネマカメラREDの「RED WEAPON」で記録された8K映像にネイティブ対応し、元のファイルから720pなどの低解像度なコピーを作成し、プロキシ編集が可能。これにより、MacBook Proなどでも8K映像の編集/プレビューが行なえ、高解像度なファイルとプロキシファイルの切り替えなどもスムーズに行なえることをアピールしている。8K映像などの読み込み時にも、「インジェスト設定」により、バックグラウンドでインポートしながら作業を開始できる。
カラーコレクション機能では、「Lumetriカラーパネル」には、ホワイトバランスセレクタ機能を搭載。無彩色の部分を指定すると、それを基準として全体のホワイトバランスを調整する。また、セカンダリーカラーコレクション機能も搭載し、空の色など選択領域のみ色を変える調整が、直感的に行なえるようになったという。
After EffectsやAuditionなども進化
「After Effects CC」では、2D静止画から3Dアニメーションの動画作成ができる「Character Animator」を効率化。キャラクター作成までのプロセスが簡単になり、パペットレイヤーにタグを付けることでキャラクターの動きのテイクを複数録画可能。動きとトリガーに対応したキャラクターアニメーションを作成可能としている。
また、新しいビデオ/オーディオプレビューエンジンも採用。キャッシュされたフレームの再生が、さらにスムーズになるという。
音声編集ソフトの「Audition」では、「オーディオコンテンツを誰でもプロ並みにミックスできる」というエッセンシャル オーディオパネルを採用。
ロイヤリティフリー素材の「Stock」では、フィルター検索に対応。ライブラリ内のライセンス済みコンテンツが見分けられるように、バッジが表示される。Stock内のビデオは時間/フォーマットも表示され、保存したビデオはStockサイトのビデオプレビューにリンクされる。また、新たなワークフローとして、Adobe BridgeとLightroomのアプリ内から、直接Stockのマーケットプレイスに作品を提供することも可能になる予定。
高解像度/VRなどを取り入れて映像需要の拡大に対応
アドビシステムズの古田正剛マーケティングマネージャーは、Premiere Proが国内の業務映像制作において最も多く90.9%に導入されているとし、利用頻度も高いという調査結果を紹介。また、Ciscoによる予測では、モバイルデータ通信に占める映像伝送が'20年までに80%まで拡大すると見ていることなどに触れ、今後の映像需要の高まりへの期待を示した。
映像業界のトレンドとしては、4KとHDR、VRが広がりつつあり、視聴環境としてはVRヘッドセットを含むマルチスクリーン化が進んでいる点に言及。既存の放送業界における収益モデルに変化が起きつつある中で、「かつてない混沌だが、それはかつてないチャンスと言い換えられる」とし、AdobeがCreative Cloudで制作された「コンテンツ」と、Marketing Cloudによって、映像を適切なタイミングで対象に届けるという「データ」の両面で、新たな映像体験を提供するという姿勢を示した。
今後公開されるPremiere Pro CCを使った映像作品として、デヴィッド・フィンチャー監督のNetflix新シリーズ「Mindhunter」や、スコット・ウォー監督でジョシュ・ハートネット主演の「6 Below」がある。この作品は現在6K REDで撮影され、Premiere Proでネイティブ編集するという。
コーエン兄弟の「ヘイル、シーザー」にも活用
日本で5月13日に公開されるコーエン兄弟の新作映画「ヘイル、シーザー」の制作にも、AdobeのPremiere Proなどの(従来バージョン)製品が使用された。
「ヘイル、シーザー」は、1950年代のハリウッドが舞台のサスペンス・コメディ。ジョシュ・ブローリン、ジョージ・クルーニー、スカーレット・ヨハンソン、フランシス・マクドーマンドといった、コーエン兄弟作品の常連&豪華キャストが共演した。
スタジオの命運を賭けた超大作映画の撮影中に、主演俳優であり世界的大スターのウィットロック(ジョージ・クルーニー)誘拐事件が発生。撮影が大混乱に陥る中、いつも貧乏くじばかりを引いている“スタジオの何でも屋”(ジョシュ・ブローリン)が、事件解決に奔走する。お色気たっぷりの若手女優(スカーレット・ヨハンソン)や、憧れのミュージカルスター(チャニング・テイタム)、演技がどヘタなアクション俳優(アルデン・エーレンライク)などの個性豊かなスターたちを巻き込み、事件は驚きの結末へとなだれ込んでいく……。
撮影は35mmフィルムで行なわれた。撮影中には編集を行なわず、撮影が完了して素材がそろってから監督が冒頭から編集を開始するのが、コーエン兄弟の手法だという。
「コンピュータでの編集は、フィルム編集の延長のようにも感じる」というイーサン・コーエン氏は、フィルム用編集機と同様に、デイリーを確認して編集点をマーク。シーンに必要な素材を選んで、そこから編集が始まる。過去には他の編集ソフトも使っていたが、カット割りで使い慣れていたFinal Cutに近いという理由から、Premiere Proでの編集にもすぐに慣れ、複数トラックを簡単に調整できるといった柔軟性が気に入っているという。
「ヘイル、シーザー」は、以前のコーエン兄弟作品よりもVFXを多く使われたことから、リフレームやリサイズ、スタビライザーなどを多用。映像に動きを付けるために、分割合成も活用し、1人の俳優の異なるテイクを組み合わせて表情を作るといった作業も行ない、そういった点でPremiereとAfter Effectsの連携が活きたという。
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