パリ=寺西和男、ニューヨーク=畑中徹
2016年4月13日13時16分
ロシアのインタファクス通信は12日、中東最大の産油国サウジアラビアとロシアが原油の増産を凍結する方針で一致したと報じた。原油の供給過剰がいくぶん改善されるかもしれないとの見通しが好感され、13日の東京株式市場はほぼ全面高になっている。
サウジは従来、増産を計画するイランを含む主要産油国が参加すれば増産凍結に応じる姿勢だった。同通信は外交筋の話として、サウジがイランの方針に関係なく応じる考えだと伝えた。両国を含む産油国は17日にカタールの首都ドーハで増産凍結について話し合う予定で、市場で合意期待が高まっている。
これを受け12日のニューヨーク商業取引所では原油先物が買われた。国際指標の米国産WTI原油の先物価格は、前日より1・81ドル(4・5%)高い1バレル=42・17ドルと、昨年11月下旬以来、約4カ月半ぶりの高値をつけた。ニューヨーク株式市場では投資家心理が改善し、大企業で構成するダウ工業株平均が反発。終値は前日比164・84ドル(0・94%)高い1万7721・25ドルだった。
13日の東京株式市場も、この流れを引き継いで朝方から買い注文が先行している。日経平均株価は一時、前日の終値より400円超上昇した。午後1時の日経平均は、前日より395円05銭高い1万6323円84銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は28・31ポイント高い1327・66。午前の終値は、日経平均が前日より421円03銭(2・64%)高い1万6349円82銭。TOPIXは31・63ポイント(2・43%)高い1330・98。出来高は11億3千万株。(パリ=寺西和男、ニューヨーク=畑中徹)
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