フェイスブックのCEO トランプ氏に危機感

フェイスブックのCEO トランプ氏に危機感
世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは、アメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の候補者選びで、移民政策などを巡って差別的な発言を繰り返すトランプ氏が支持を集めていることを念頭に、「人々は内向きになっている」として危機感を示しました。
アメリカのフェイスブックは12日、新たな製品や技術を披露するイベントをサンフランシスコで開きました。
この中でザッカーバーグCEOが講演を行い、大統領選挙に向けて共和党から立候補しているトランプ氏を念頭に、「国境に壁を作れとか、移民の受け入れに慎重になれといった恐ろしいことばを聞くようになった」と述べ、批判しました。
そのうえで「人々や国家がどんどん内向きになり、世界をネットでつなげて1つの社会にしようという考えとは逆の方向へ向かっている」と述べ、移民政策などを巡って、差別的な発言を繰り返すトランプ氏が支持を集めている現状に危機感を示しました。
フェイスブックを含む多くのIT企業が本社を置く、カリフォルニア州のシリコンバレーはインドなど外国からの移民の技術者が多いため、トランプ氏への警戒感が強く、ほかにもヒューレット・パッカードのメグ・ホイットマンCEOがトランプ氏を痛烈に批判しています。
アメリカでは、今月19日にニューヨーク州で行われる予備選挙に向けて候補者選びの激しい争いが続いており、経済界からの発言も活発になっています。