米マクドナルドが長期低迷が続く日本マクドナルドホールディングス(HD)の株式売却の検討を表明してから2カ月が経過した。複数の投資ファンドと進めているとされる交渉に目立った進展はないようだ。交渉が長期化している背景には一体何があるのか。
「われわれの展開を助ける戦略的パートナーが見つかった場合のみ売却を考えていると表明している。プロセスの詳細は米国本社の秘匿情報だ」
3月29日、東京都内で開催された定時株主総会で、株主から米本社による株式売却の検討に至った経緯や、売却交渉の進捗状況について聞かれたサラ・カサノバ社長は、こう回答するのが精いっぱいだった。
日本マクドナルドHD株式の売却を検討する米マクドナルドが入札を実施したのは1月末。海外の投資ファンドなど数社が入札に参加したとみられる。回転ずしチェーン、あきんどスシロー(大阪府吹田市)に出資する英ペルミラや、コメダ珈琲店を展開するコメダ(名古屋市)に出資するアジア系のMBKパートナーズ、ファミリーレストラン大手すかいらーくに出資する米ベインキャピタルが名乗りを上げた。しかし、関係者によると、「(進捗状況の)説明がまったくない」という。
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