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 セブン&アイホールディングス(HD)が進めている新たな経営体制の検討で、村田紀敏社長が退き、後任に傘下のセブン―イレブン・ジャパンの井阪隆一社長が就く案が浮上していることが分かった。ただ、井阪氏は、退任を表明した鈴木敏文会長と対立した経緯があり、人事案がこのまま実現するかは流動的だ。

 セブン&アイHDは19日に取締役会を開き、鈴木氏が5月の株主総会で退いた後の新体制について人事案を決める方針。関係者によると、新体制にスムーズに移行するため、村田氏が社長を退き、グループ内の稼ぎ頭のセブン―イレブンを率いてきた井阪氏を後任に据える案が検討されているという。

 鈴木氏は7日の取締役会で、自ら主導した井阪社長の交代案が過半数の賛成を得られず否決され、責任を取って退任する意向を示した。村田氏についても、鈴木氏とともに交代案を進めたとして、一部役員から責任を問う声が出ている。

 セブン&アイHDは週内にも指名・報酬委員会を開き、新体制の人事案を固める予定。鈴木氏は人事案に関与しない考えを示しているが、井阪氏に批判的な立場で、人事案に影響を与える可能性も残っている。

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