-第2回-
なんだこれ?の視点で撮る。
この連載ってどんなの?
よむよむカラメル編集部のまわりにいるカメラパパたちに、撮影スタイルや機材のこだわりについて根ほり葉ほり聞いちゃう連載企画! 第2回は1歳4ヶ月のお子さんの「なんだこりゃ!」な瞬間をとらえた写真を公開しているデミさんです。
岡田裕介(おかだゆうすけ)
あだ名:デミさん
GMOペパボ株式会社のデザイナー。「SUZURI」の生みの親。カメラ歴25年、1児(1歳4ヶ月)のパパ。最近のマイブームは「西友でかかってる曲をアプリで特定すること」座右の銘は「感受性応答セヨ。」
ベストショットを見せてください!
はじめに、デミさんちの家族とWEB上で公開している写真について教えてください。
うちは1歳の息子と奥さんの3人家族です。撮った写真はInstagramとTumblrに公開しています。
デミさんのお気に入りの家族写真はどれですか。
うーん、そうだね。
生まれたてホヤホヤのこれかな。
「ちっちゃ!」って、思わず撮ったやつ。
退院した最初の日で、スマホと比べたときのサイズ感にびっくりしたんです。
やっぱり、毎日お子さんを撮っていますか?
うん。別に「毎日成長の記録を撮らなくちゃ!」とか焦りはないんだけど、一緒にいる時間が長いから、おのずと増えてきたかな。
お子さんが生まれる前も人物を撮るほうでしたか。
子ども生まれる前までは全然撮らなかった。
興味のポイントがだいぶ変わったと思う。
興味のポイント…?
なんだろう…。視点が変わったというか。
目線が落ちて、近づいたというか。
これなんか、かなりアップですね。
カメラ見るとガーッと突進してくるんですよ。
盛大におしりが出てる写真もありますね。
「おしりって、こんなぷりっぷりなんだ!」って感動して撮っちゃったやつですね。
まじまじと人のおしりを見ることってないじゃないですか。いいぷりっケツでしょう。
こっちの写真は、わりとふつうにパンを食べていますが…。
「ポーズがヘンだし、うしろが修学旅行みたいでウケる!」って思って撮ったやつです。
そういう視点なんですね! あ、これはかなり「ふつう」な写真ですね。
奥さんが作った甚平を着せたらテンション上がって走り回っちゃったときです。
顔が自信満々で、足がクイッてなってて。
これも、なんかおもしろいから選びました。
逆光だしブレてるんだけど、お行儀よく写ってるやつより好きですね。
デミさんは、ブレとかボケはあまり気にしないんですか。
あんまりこだわらず撮っています。
「なんかしてるぞ!?」っていう瞬間をとらえることにとにかく集中してるかな。
ちなみに、ヒルティさんは「ただかわいいだけの写真にしたくない」と言っていましたが、デミさんはどうでしょう。
僕は…。
「どうだ!かわいいだろう」って言いたい。
「ほらほら、ちょっと見てよ〜」って、むしろ言いたい派です。(笑)
なるほど。(笑) これなんか、かわいさがストレートに伝わってくる写真ですね。
ボサボサまつげが気になって撮ったやつです。
なんか不思議じゃないですか? 赤ちゃんって。どんどん変化する。
1日1日変わっていきますよね。
なんて説明したらいいんだろう?
だから写真は、ヘンテコな生き物の飼育記録をつけてるかんじなんだよね。
なるほど。腑に落ちました。デミさんの写真からは「何か不思議がって撮ってる」それが伝わってきます。
そうね。常に「なんだこれ?」「なにそれ?」って不思議に思いながら撮ってるかも…。
そのあたりの視点が、こないだのヒルティさんとは違います。
僕にも大きな子どもが2人いたら、きっと接しかたみたいなのが分かると思うけど、正直まだよく分かってないし。
いまはこんなかんじで「なんだこりゃ?」という状況に出くわしたらとにかく撮るようにしてますね。