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「仕事出す時期の接触…疑われる事態」受注業者との会食問題で橋下市長批判
大阪市交通局の藤本昌信局長ら5人が4月、入札参加資格を持つ大手広告会社の役員らと会食していた問題で、橋下徹市長は6日、「認識が甘い。重大案件と認識してもらわなければ困る」と述べ、藤本局長に注意したことを明らかにした。市役所で記者団の取材に答えた。
入札の参加資格を持つ業者の会食を規制する市の内規で交通局長ら特別職が「政治的な活動がある」として規制対象から外れていることについても言及。「厳密に言えば(政治活動の主体となるのは)市長だけ。特別職か一般職かという区分けで判断するのはやめたほうがいい。ルールがおかしいなら変えるのが先決」との認識を示した。
関係者によると、会食は大手広告会社の呼び掛けで4月25日、大阪市北区のビアホールで開かれ、交通局から藤本局長や民間出身の調査役ら特別職3人と、鉄道事業本部の一般職2人が出席した。飲食費は割り勘にしたという。
うち局長や調査役ら4人はその後に行われた交通局の「大阪市営交通110周年記念シンポジウム」の公募審査に関わり、同社が7月に約1390万円で受注した。
調査役は4月の会食以外にも同社幹部と食事をしていたとされ、橋下市長は「業者に仕事を出している時期に接触していたとなれば、疑われる事態であることは間違いない。公営企業は民間より厳正な公正性が求められる」と強調した。