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ラニーニャ現象とは?

   2016年4月12日 20時27分

太平洋赤道域の中部(日付変更線付近)から南米のペルー沖にかけての広い海域で、海面水温が平年に比べて低くなり、その状態が1年程度続く現象。日本では気温が高くなる傾向へ。

ラニーニャ現象のメカニズム

通常時、赤道付近では貿易風という東風が吹いており、周辺の海水は西へ西へと流されています。このため強い日射によって暖められたペルー沖の海水も西へ流されていて、それを補うように深海からは冷たい海水が湧きあがっています。
これが数年に一度、何らかの原因で東風が強まり、暖かい海水はさらに西へ西へと追いやられるようになります。結果、冷たい海水の湧き上がりが強まるため、太平洋赤道域の中部(日付変更線付近)から南米のペルー沖にかけての広い海域で、海面の水温が平年に比べて低くなります。これがラニーニャ現象です。
ラニーニャ現象が発生しますと、太平洋高気圧の北への張り出しが強まり、日本では気温が高くなる傾向にあります。前回、ラニーニャ現象が発生したのは2010年。この年の「今年の漢字」第一位に「暑」が選ばれるほど、記録的な暑さになりました。

今後の見通し

2014年に発生したエルニーニョ現象は弱まりつつあって、夏のはじめには終息している可能性が高い予想です。その後、平常の状態が続く可能性もありますが、夏の間にラニーニャ現象が発生する可能性の方がより高い見込み。最新の暖候期予報では日本の今年の夏(6~8月)は、西日本と沖縄・奄美を中心に気温が高くなりそうです。

(2016年4月12日 20時27分)

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