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【世界ミニナビ】
77人殺害でも3部屋、TV、プレステ完備の刑務所生活…でも「非人道的な扱い」と待遇改善を要求
受刑者の訴えに対して国側は、寝室や勉強部屋など3室を与えテレビや新聞も見ることができると説明。インターネットにはつながっていないがパソコンもあり、DVDプレーヤーやプレイステーション、ランニングマシンに冷蔵庫といった機器もあるといった刑務所の環境を述べた。
一方で受刑者の4000通の手紙のうち、白人至上主義者らに出した手紙や、ロシアで服役中のネオナチ主義者から届いた手紙など600通を差し止めていることを公表。「犯罪者らとのネットワークを築かせないことが重要だ」として、外部との接触を制限する正当性を主張した。
裁判は関係者に、複雑な感情をかき立てた。
誇る寛容の精神
「不平を言うべきことなど何もない。時間の無駄遣いだ」。ロイター通信によると、事件で娘を亡くした家族は裁判そのものにもいらだちを募らせ、裁判長は「無意味な」政治スローガンを止めさせるべきだったと言う。一方、事件に遭遇しながらも難を逃れた男性はニューヨーク・タイムズ紙に「テロリストでも人権はある。裁判の機会を与えることは、彼ではなくわれわれにとっての勝利だ」と、ノルウェーがはぐくんできた寛容の精神を誇った。
裁判はまた、ブレイビク受刑者に一方的な主張を拡散させる機会を与えることになるとの懸念もあった。実際、英大衆紙デーリー・メール電子版の記事には「われわれは彼に耳を傾け、手遅れにならないうちに行動する必要がある」といった受刑者に賛同するコメントが投稿されていた。
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