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コウモリはコンピューター並み 効率飛行、ドローンへ応用も

超音波を使って数学的な最適ルートを選択しているアブラコウモリ(京田辺市・同志社大京田辺キャンパス)
超音波を使って数学的な最適ルートを選択しているアブラコウモリ(京田辺市・同志社大京田辺キャンパス)

 複数の餌を狙うコウモリが、いずれも捕まえられる確率が最も高い飛行ルートを選んでいることを、同志社大生命医科学部の飛龍志津子准教授と研究開発推進機構の藤岡慧明研究員らが突き止めた。ドローンの飛行計画などへの応用が期待できる。米国科学アカデミー紀要に近く発表する。

 食虫性のコウモリは急旋回するなど独特の飛び方で、獲物を短時間で次々に食べる。超音波で獲物の位置を把握して飛ぶが、ルートを選ぶ方法は不明だった。

 研究グループは、コウモリが2匹の獲物に注意を分散させながらルートを選ぶと仮定。注意を向ける割合を数値化してコンピューターシミュレーションし、最適ルートを算出した。

 また、京都府京田辺市の普賢寺川の約20メートル四方に32個の測定器を設置して、野生のアブラコウモリが蚊を食べる行動を観察した。結果、コウモリが1・5秒未満という比較的短い間隔で二つの餌を順番に食べる時、コンピューターシミュレーションによる最適ルートとほぼ同じルートをたどることを突き止めた。

 藤岡研究員は「たくさんの虫を捕まえるコウモリが、非常に効率的に飛んでいると分かった。将来的には高機能ドローンや自律移動するロボットの技術の参考になるのでは」と話している。

【 2016年04月12日 07時39分 】

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