Take me away from here forever

2016-04-12 Take me away from here forever

今日はみなさんにこの記事を読んでいただきたいと思います。

がん医療をめぐる問題、医学的エビデンスに基づかない代替医療や、広く知られてしまっている「がん放置理論」について、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之氏が、きびしく批判するエントリです。

私ごとですが、身内にがん患者が出たこともあるので、ぼくもこの界隈についてはそれなりに調べました。そのときにわかったのは、患者と家族の心がいかに弱るか、手術や抗がん剤、放射線などを用いた治療に、どれほど苦痛と不安があるか、そして、そこにつけこむ商売人がいかに多いかということです。

放置理論や代替医療が、患者と家族の弱った心を捉えるのは、それらには、事態の深刻さから目をそらさせる効果があるからなんですよね。大がかりな医療行為をサボタージュさせる、ネグレクト行為（あえてこう表現します）には、見せかけの日常に固執して幻想の健康に耽溺するという、悲しい罪悪が潜んでいるのです。

以前から言われていることですが、ニセ科学を広める手間はとっても少なくかつ経済的なうま味が大きいのに対し、それを食い止める手間は大きく、しかも金銭的メリットがほとんど期待できないという非対称構造があるんですよね。せめて、小さくても声を挙げ続けることをやめないようにしたいです。

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