中国の生産者物価指数 下落率が縮小

中国の生産者物価指数 下落率が縮小
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中国では、企業が製品を出荷する際の値動きを示す指数が、先月は前の年の同じ月と比べて4.3%のマイナスと下落率が縮小し、中国政府の景気下支え策で需要が増えたことなどが物価に反映されたという見方が出ています。
中国の国家統計局が11日発表したところによりますと、企業が工場などから製品を出荷する際の値動きを示す生産者物価指数は、先月は前の年の同じ月より4.3%下落し、15か月連続で4%を超える大幅な落ち込みとなりました。ただ、下落率は前の月から0.6ポイント縮小し、インフラ投資の拡大といった政府の景気下支え策や不動産投資の伸びを背景に鋼材や銅線の需要が増えて値下がりに歯止めがかかりつつあることなどが物価に反映されたという見方が出ています。
一方、先月の中国の消費者物価指数は、前の年の同じ月と比べて2.3%の上昇となり、上昇率は前の月から横ばいでした。野菜や豚肉の供給が減って大きく値上がりしたためですが、衣料品や靴については上昇率が縮まり、食品以外の物価の上昇率は前の月に続いて1%にとどまっています。
中国経済の専門家は「政府が需要を刺激して企業の生産活動がやや活発になっているが、その分、構造改革の柱である過剰な生産能力の解消が遅れる懸念もある。また、消費者物価の上昇は食品が中心で、個人消費の勢いが強まっているわけではなく、今後の行方を注視する必要がある」と話しています。