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(No.127) 平成16年11月11日
これに関して、都市交通部に関係資料を求めたところ、作為的ともとれる資料が提示されてきました。 まず最初に提出されたのは、1日当たりの利用者数、旅客収入をベースにした資料です。1日当たりですから、見た目には減少感覚も小幅にしか見えません。例えば、平成14〜16年度の上半期の1日当たりの利用者数(平均値)が比較してあるのですが、平成16年度の対前年比は、▲(マイナス)455人/日ということです。これは半期に換算すると、単純計算ですが455人×365日÷2=8万3,037人となり、1年ではその倍の16万6,075人となるわけです。 旅客収入も1日当たりでは、50万2千円の減(平成15年度→16年度)ですが、半期であれば9,161万5千円、1年では1億8,323万円の大幅な減収となるわけです。 新聞には、分かりやすさのためか、このような1日当たりのデータしか載せないのです。 私が指摘して追加提出された資料には、平成14〜16年度の半期分のトータル値を掲げていましたが、これにしても対前年度の比較は単なる比率のみでした。増減分を計算した上で紹介します。
平成15年度と16年度の上半期の対前年比(増減)を見ていただきますと、利用客数は、H15(▲214,858人)からH16(▲83,355人)と利用者数の減少幅は小さくなっていますが、旅客収入は、H15(▲58,661千円)からH16(▲91,770千円)と逆に減収幅が拡大しています。 アストラムラインの経営は言うまでもなく広島高速交通鰍ナす。半期で約1億円の減収ということは、1年では約2億円の減収になります。株式会社であるなら大きな責任問題です。市民の目をごまかすのではなく、きちんと分析を行い、基本の経営、すなわち収入増を図るのが責任者である社長の仕事であろうと思います。 また、都市交通部の考察には「定期利用については、利用促進策の導入の効果が現れている。定期外については、沿線施設での大規模イベントの開催の有無などが影響している」と書かれています。 先のデータで紹介したように、確かに平成15年度から16年度にかけては定期利用者数は増加していますが、定期の旅客収入は逆に減少しているわけです。とても、利用促進策(割引率拡大)の導入の効果が現れているとは言い切れないのではないでしょうか。 また、「イベントがなかった」ということは、利用減少の理由にはなりません。イベントがないことは既に前年度から分かっていたことであり、このことが正当な理由になると感じている経営者の感覚がどこか間違っているのではないでしょうか。 昨年6月26日、広島高速交通鰍フ新社長に西武建設梶i西武グループ)常務の中村良三氏が就任された際、マスコミのインタビューには次のように述べられています。
種々考え方を述べられていますが、どういう方法であってもアストラムラインの経営にプラスにするために来広されたはずです。市長の幼なじみで同級生の社長はメディア受けする方策はよく発表されましたが、結果は対前年比マイナスです。205億円の無利子貸付の際も、平成15年度は1%伸びると公言されていましたが、結果は出なかったようです。この先、アストラムラインを数字の上でどのようにプラスにされますか。責任の所在を明確にしてほしいものです。 また、公共施設の管理運営を民間企業にも開放する「公共施設の指定管理者制度」に関心が集まっていますが、指定管理者制度の対象は今のところ公園管理など小規模なケースが大半です。しかし、公的施設のストックは膨大であり、かつ広範囲にわたっており、その将来的市場規模と継続的需要という市場特性は極めて魅力に富んでいる、という論があります。 将来にわたっては交通専門の民間企業へ経営管理を移行することも真剣に考えなければならない時期ではないでしょうか。 |