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「核兵器の非人道性」盛らず 広島宣言

原爆資料館を訪れ、記帳するケリー米国務長官(中央右)と岸田文雄外相(同左)らG7各国外相=広島市で2016年4月11日(外務省提供)
G7外相が原爆資料館で記帳した主な内容

 ケリー米国務長官ら核兵器を保有する米英仏の外相が11日、主要7カ国(G7)外相として広島市の平和記念公園を訪れ、外相会合は核軍縮に向けた「広島宣言」を採択した。停滞する軍縮協議の弾みとなることが期待されるが、広島宣言では核廃絶に直結する「核兵器の非人道性」という文言が見送られ、核保有国と非保有国の溝も浮き彫りになった。【田所柳子、大前仁、竹内麻子】

 広島宣言は、原爆投下が「極めて甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末」を引き起こしたと記した。核軍縮の必要性を強調する一方、「非人道性」という文言に反発する核保有国との妥協を図ったとみられる。岸田文雄外相はその後の記者会見で「核兵器は二度と使われてはならないという広島、長崎の強い思いを共有する内容も盛り込んだ」と理解を求めた。

 宣言はまた、「政治指導者やその他の訪問者が広島および長崎を訪れ、深く心を揺さぶられてきた」として、各国の首脳に被爆地訪問を呼び掛けた。

 岸田氏やケリー氏らはこれに先立ち、原爆資料館を視察。当初予定の約30分が約50分に延びた。原爆慰霊碑に献花し、原爆ドームも視察した。核保有5大国(米英仏露中)の現職外相の被爆地訪問は原爆投下後初めて。ケリー氏はその後ツイッターに「原爆資料館と平和記念公園を訪れた最初の米国務長官となったことを光栄に思う」と書き込んだ。

 広島ではG7外相の訪問を踏まえ、5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせたオバマ米大統領の訪問に期待が高まっている。ケリー氏は原爆資料館の芳名録に「全ての人がこの施設を見て、力を感じるべきだ」と記帳。その後の記者会見で「私が見たことと、いつの日かここを訪ねることの大切さを大統領に伝える」と述べたが、オバマ氏が広島を訪問する可能性については明言しなかった。

 岸田氏は「核のない世界に向けた国際的機運を盛り上げる歴史的な一歩になった」と強調。2大核保有国の米露がウクライナ問題で対立している状況を念頭に「軍縮・不拡散を巡る現状は大変厳しい」と語った。外相を案内した松井一実広島市長は「原爆ドームを直接見てもらい、ありがたい」と述べたうえで、「核兵器のない世界、平和の実現に向けて取り組んでもらいたい」と具体策を注視する考えを示した。

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