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虚弱高校生が世界最強となるまでの異世界武者修行日誌 作者:力水

第1章 異世界武者修行編

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第9話 創造魔術

 
 今日の目標はクリアした。
 次はおまけ。即ち《創造魔術(クリエイトマジック)》の把握だ。これが成せれば今日は完璧と言っても過言ではない。
 前提として【創造魔術(クリエイトマジック)】を解析する。

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           【創造魔術(クリエイトマジック)
★説明:他の存在から情報を摂取し、独自の魔術・スキルを創造し、ストックする。
★ランク:混沌(カオス)
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 《他の存在から情報を摂取し》の部分はすでに把握した。
 他者からの情報を摂取すればその者が持つスキルを得ることができる。さらに必ずしも血液や肉を食べる必要まではなく髪の毛のような一部分の摂取でもよい。これはDNA等の情報を読んでいるのかもしれない。
 問題は《独自の魔術・スキルを創造し》の部分だ。この解析内容からするとコピーとは異なるのは間違いない。
 ゲームのように融合等ができるということだろうか。それならばこの上なく面白いし使える魔術だ。

(う~ん。そもそも、この部分をさらに解析できない?)

《独自の魔術・スキルを創造し》の部分に『調査』と念じる。

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           【新魔術・スキルの開発】
★説明:既存の魔術・スキルから成分を抽出しストックする。ストックされた魔術・スキル成分同士を融合し新たな魔術・スキルを作成する。
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 つまり、魔術・スキルを一度成分まで分解しストックする。つまり成分とは魔術・スキルの骨格のようなもの。その骨格を繋ぎ合わせて新種の魔術・スキルを作る。
 よし! いいぞ。だいぶわかってきた。
 次は《成分を抽出》を『調査』だ。

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           【魔術・スキル成分抽出】
★説明:魔術・スキルを分解し、成分にまで分解しストックする操作。
 所持する魔術・スキルを思い描き《抽出》と念じる事で発動。
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 【魔術・スキル成分抽出】の仕方が分かった。次は成分を『調査』する。

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           【魔術・スキル成分】
★説明:魔術・スキルの核であり、もっとも重要な要素。
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 次は《魔術・スキル成分同士を融合》を解析。

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           【魔術・スキル成分融合】
★説明:魔術・スキルの核同士を融合し、新たな魔術・スキルを作る。
 所持する魔術・スキル成分を思い描き《融合魔術・スキル》と唱える事で発動。
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 大体把握した。あとは実践あるのみだ。
 まず、この2日で獲得した魔術・スキルを確認する。

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             ステータス
【楠恭弥】
★レベル:26
★能力値:HP790/790 MP800/800 筋力262 耐久力264 俊敏性263 器用264 魔力265 魔力耐性260
★スキル:《進化LV3(640/1000)》、《蜘蛛糸LV6(――)》、《爆炎LV6(――)》、《加護LV1(0/100)》、《接続LV1(0/100)》、《剣術LV1(0/10)》
★魔術:《創造魔術(クリエイトマジック)》、《精霊召喚術》
★EXP:1800/8000
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 これは実験だ。《進化》は失えば二度と手に入らない。失ってもステラとアリスの髪の毛を摂取すれば手に入る《加護LV1(0/100)》、《接続LV1(0/100)》、《剣術LV1(0/10)》、《精霊召喚術》を用いて実験しよう。
 《加護LV1(0/100)》、《接続LV1(0/100)》、《剣術LV1(0/10)》、《精霊召喚術》を思い描き《抽出》と念じるが別段変わったところはない。
 不安になってもう一度ステータスを確認してみる。

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             ステータス
【楠恭弥】
★レベル:26
★能力値:HP790/790 MP800/800 筋力262 耐久力264 俊敏性263 器用264 魔力265 魔力耐性260
★スキル:《進化LV3(640/1000)》、《蜘蛛糸LV6(――)》、《爆炎LV6(――)》
★魔術:《創造魔術(クリエイトマジック)
★EXP:1800/8000
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(スキルと魔術が消えている。成功はしているみたいだ。
 だけど分解された《魔術・スキル成分》はどこにあるんだ? うーん……この成分は《創造魔術》の一形態。なら創造魔術についてもう一度調査するんじゃないの?)

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           【創造魔術(クリエイトマジック)
★説明:他の存在から情報を摂取し、独自の魔術・スキルを創造し、ストックする。
★魔術・スキル成分:【加護(魔術・スキル)】、【接続(情報・経験値・スキルポイント)】、【剣術】、【精霊術】、【召喚術】
★ランク:混沌
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(なるほどね。成分はこうなるのか)

 さらに魔術・スキル成分について『調査』を発動する。

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           【魔術・スキル成分】
・【加護】:庇護者は発動者の魔術・スキルを1つだけ使用可能となる。ただし加護を与える事ができるのは1人だけであり、庇護者の魔術・スキルの使用中、加護者は使用できなくなる。
・【接続】:複数人を接続し情報・取得経験値・取得スキルポイントを共有する。
・【剣術】:刀剣による敵を倒す術。
・【精霊術】:精霊に関する術。
・【召喚術】:召喚に関する術。
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 【加護】と【接続】を《融合》してみる。
 《融合スキル》と念じると、身体の芯が急速に熱くなり、それが全身に広がっていく。血液が沸騰するかのように熱い。喉を掻き毟りながら僕の視界は暗転した。


 ソファーで作業していたのが幸いした。時計を見ると、現在午前零時。3時間は寝ていたことになる。
 頭を振って、起き上がりステータスのスキルの欄を解析すると、【眷属軍化】が増えていた。【眷属軍化】を解析する。

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             【眷属軍化】
★説明:眷属は主の指定する魔術・スキルの1つを使用可能。主人を介して眷属同士にネットワークを形成し、情報・取得経験値・取得スキルポイントを共有する。ただし取得経験値・取得スキルポイントの共有は一定範囲の距離にいる者に限られる。
・《眷属化》:他者に印を刻み眷属化する。眷属は個々に自由意思を持ち主人の命に一切強制はされない。ただし、眷属の主人に対する攻撃防止措置と命令遵守の効果を付けることは可能。
・《眷属離脱》:眷属化した者から印を取り、眷属の地位を消失させる。
★LV1:(0/1000)
★ランク:混沌(カオス)
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 いいね。これはいい。最高だ!
 ステラとアリスを眷属化し《進化》を常時使用させる。その上で誰が魔物(モンスター)を倒しても経験値・スキルポイントが獲得できる。
 しかも、戦いで連携が取りやすい情報の共有まで出来る。まさに至れり尽くせりのスキルだ。

 粗方、この【創造魔術(クリエイトマジック)】という魔術について掴めてきた。
 面白そうだ。他の《蜘蛛糸LV6(――)》、《爆炎LV6(――)》も成分化して、色々試してみよう。
《蜘蛛糸LV6(――)》と《爆炎LV6(――)》を思い描き《抽出》と念じる。

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           【成分】
・【加護】:庇護者は発動者の魔術・スキルを1つだけ使用可能となる。ただし加護を与える事ができるのは1人だけであり、庇護者の魔術・スキルの使用中、加護者は使用できなくなる。
・【接続】:複数人を接続し情報・取得経験値・取得スキルポイントを共有する。
・【剣術】:刀剣による敵を倒す術。
・【召喚術】:召喚に関する術。
・【精霊】:精霊。
・【蜘蛛】:蜘蛛。
・【糸】:糸を形成する。
・【可変】:意思で自由に形態を変え動かすことが可能。
・【変硬】:硬さを自由に変更可能。
・【爆発】:対象を爆発する。
・【燃焼】:対象を燃焼する。
・【視認制御】:視認した一定の範囲に効果を及ぼす。
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 なるほど。スキルのレベルが大きい方がより多くの成分を抽出できるらしい。要は、LV6の状態で成分化した方がお得というわけだ。
 それでは、新たなスキルを開発していくことにする。
 【剣術】、【視認制御】、【爆発】、【燃焼】を《融合スキル》してみる。かなりの発熱があったが意識を失うほどではなかった。

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             【爆炎剣術】
★説明: 切りつけたものを爆発し、炎滅する剣術の初級。視認した対象に距離を無視して切るつける事が可能。
★LV1:(0/100)
★ランク:至高(スプレマシー)
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(距離無効化がヤバすぎる。振ったら切れるってどんな剣術よ)

 【糸】、【可変】、【変硬】、【爆発】、【燃焼】、【視認制御】を《融合スキル》し、【爆炎糸】を合成する。

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             【爆炎糸】
★説明:視認した一定の範囲に糸を出現させ自在に分裂・伸長・操作する。また糸の硬度は自由に操作でき、糸に爆発と、燃焼の効果を選択的に付与しえる。
★LV1:(0/100)
★ランク:至高(スプレマシー)
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(視認した場所に糸を自在に出せるようになった。さらに糸に触れれば爆発して燃える。
 何ちゅう極悪スキル……)

 【蜘蛛】、【精霊】、【爆発】、【燃焼】、【召喚術】を《融合スキル》し、【奈落蜘蛛召喚】を合成する。

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             【奈落蜘蛛召喚】
★説明:爆炎を司る蜘蛛の精霊を召喚する。
・《レベル35蜘蛛精霊召喚》: レベル35の蜘蛛の精霊を召喚する。
★LV1:(0/100)
★ランク:至高(スプレマシー)
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(いや、いや。僕より強いから! 怖くて召喚できないから!)

 【爆発】と【燃焼】で《融合魔術》により《爆炎(エクスプローション)》の魔術も作る。

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           【爆炎(エクスプローション)
★説明:MPを消費し、前方に爆炎を発生させる。
★魔術種:黒魔術
★魔術ランク:LV2
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 魔術種とは魔術分野の事だろう。つまり僕の創造魔術(クリエイトマジック)や兄さんが専攻していた《錬金術》のような大きなくくりのことだ。
魔術ランクはLV2。
 どうやらスキルと異なり魔術は黒魔術のような魔術種(分野)と黒魔術に属する術は明確に区別されているらしい。
 予想はつくがこのLVについて解析してみる。

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           【魔術ランク】
★説明:各魔術種 の術の強度の指標。7段階まで設定されている。
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 この魔術LVとは魔術審議会が分類する5つの分類法の事だろう。LV6と7の術を審議会は設定していないが、これは所謂審議会が禁術と呼んでいる魔術かも知れない。
 この爆炎(エクスプローション)。LV2の術は今の僕にとってさほど有用とも思えない。再び《抽出》し、成分に戻す。


 【創造魔術(クリエイトマジック)】の魔術の全容はほぼ解明できた。まったくとんでもないチート魔術だ。この魔術があれば事実上、魔術もスキルも欲しい能力を自在に生成し得る。
 もっとも、これもこの【解析の指輪】の解析能力があったからこそ。解析能力がなければ一生かかってもこの魔術の全容は掴めなかっただろう。運が良かったとしか言いようがない。

 兎も角、【眷属軍化】、【爆炎剣術】、【爆炎糸】、【奈落蜘蛛召喚】が今回の融合による獲得スキルだ。

 
 主人公の異常魔術の登場です。今後出鱈目さが加速していきます。
 お読みいただきありがとうございます。
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