[PR]

 桃田賢斗、田児賢一の両選手が裏カジノで賭博をした問題を受け、日本バドミントン協会は11日、東京都内で倫理委員会を開き、再発防止策を協議した。トップ選手からジュニア世代まで、全世代の日本代表合宿で、コンプライアンス(法令や社会規範の順守)研修をおこなうことなどを決めた。言葉遣いやお金の価値などの教育も徹底するという。

 同協会の銭谷欽治専務理事によると、委員からは海外遠征中は合法でもカジノへの出入りを禁止すべきだという意見や、代表活動中は茶髪や金髪、華美なアクセサリーを慎むべきだという意見が出たという。協会は今後、倫理規定や、選手と交わす誓約書に具体的に盛り込むことを検討する。

 銭谷専務理事は同日午後、スポーツ庁を訪れ、鈴木大地長官に日本代表選手らによる賭博行為を謝罪し、処分内容を報告した。鈴木長官は「ここ数年バドミントンの実力が上がり、リオ五輪でも期待していた。国民全体が悔しい思い。新しく変わるきっかけとしてほしい」と応じた。スポーツ庁は15日に日本オリンピック委員会や日本スポーツ振興センターなどの関係者とともに、各競技団体の代表を集め、注意喚起を行う予定。強化費の配分を決める際に、競技団体のガバナンスに対する評価の比重を高めることや、問題が起きた場合には、強化費の返還を求めることについても協議するという。

 桃田選手に無期限出場停止、田児選手に無期限登録抹消の処分を決めた日本バドミントン協会の10日の臨時理事会では、「無期限」について、「2年という人もいれば、10年という人もいた」とある理事は話した。銭谷専務理事は「ある程度で復帰できるとは考えていない」と話したが、東京五輪までの復帰の可能性については否定しなかった。