広島で開幕 「核なき世界」結束アピールへ
5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の関連会合の第1弾となる主要7カ国(G7)外相会合が10日昼、2日間の日程で広島市で開幕した。11日には各外相が平和記念公園を訪れて献花する。核兵器を保有する米英仏外相の被爆地入りは初めて。テロや難民対策を盛り込んだ議長声明や、核軍縮・不拡散に関する「広島宣言」をまとめ、11日に閉幕する。
会合には岸田文雄外相やケリー米国務長官らと、欧州連合(EU)のモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(外相)が出席する。
10日は歓迎レセプションに続いて討議し、同日夕には世界遺産の厳島神社(広島県廿日市市)に会場を移し、夕食を取りながら討議を続ける。11日午前には、各外相が平和記念公園を訪問。原爆の悲惨さを伝える原爆資料館も見学する。広島市内ではテロを防止するため、厳重な警戒態勢が敷かれている。
広島宣言は、「核なき世界」の実現に向けた主要国の結束をアピールするため、世界の指導者に被爆地訪問を促すことで調整が進んでいる。【田所柳子】