「世界で一番貧しい大統領」政治主導で格差解消を

「世界で一番貧しい大統領」政治主導で格差解消を
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質素な生活ぶりから「世界で一番貧しい大統領」とも呼ばれたホセ・ムヒカ氏がNHKのインタビューに応じ、「富の集中から取り残される人たちが増えている。不公平をそのままにすれば争いが生まれてしまう」と述べ、政治が主導して格差の解消に取り組むべきだと訴えました。
去年まで南米ウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ氏(80)は、給料の大半を寄付に回し、その質素な生活ぶりから「世界で一番貧しい大統領」とも呼ばれるようになりました。
大量消費社会に警鐘を鳴らしたスピーチを翻訳した絵本は日本でもベストセラーとなり、今月5日から来日しているムヒカ氏は11日、都内でNHKの単独インタビューに応じました。
その中でムヒカ氏は、「富裕層への富の集中が進み、これ以上ないほど豊かな人がいる一方、取り残される人たちが先進国でも増えている。そこに向き合うべきは政治だ。不公平をそのままにすれば争いが生まれてしまう」と述べ、政治が主導して格差の解消に取り組むべきだと訴えました。
そのうえで、ムヒカ氏は「最先端の社会であっても多くの人々が孤独という問題を抱え、日本でもたくさんの高齢者が孤独だ。どうこれを正していくか、簡単ではないからこそ国民が政治的に闘う必要がある」と述べ、若者など市民が積極的に政治に参加することが社会を変えることにつながるという考えを示しました。