今年、韓国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産に登録しようとしていた「韓国の書院」が予備審査で落第点を受けた。文化財庁の羅善華(ナ・ソンファ)庁長は10日、電話で「諮問機関である国際記念物遺跡協議会(ICOMOS)がこのほどユネスコに提出した評価報告書で、『韓国の書院』は上から3番目の『defer(登録延期)』と評価され、登録が不透明になった。このため、推進団と協議した結果、自主撤回することを決定した」と述べた。
ICOMOSは普通、審査後に「inscribe(登録推薦する)」「refer back(追加情報の照会が必要)」「defer(登録延期)」「not inscribe(登録推薦しない)」という4つの勧告のどれに当たるかを決める。上から2番目の「照会」なら現地の会議で逆転の可能性があるが、「登録延期」は可能性が低い。落第の理由は簡単だ。同一の歴史・文化群であることなどを意味する「連続性」が少ない書院9カ所をデパートのブランド物のように選び、ひとくくりにしただけだからだ。登録対象の書院は全国に散らばっている。慶尚北道栄州市の紹修書院、安東市の陶山書院と屏山書院、大邱市達成郡の道東書院、全羅北道井邑市の武城書院、忠清南道論山市の遯巌書院などだ。2012年に「韓国の書院世界遺産登録推進団」(イ・ベヨン委員長)が結成された当時から、「複数の遺産をまとめて推薦する『シリアル・ノミネーション』では連続性が最も重要だが、それが弱い」という指摘が多かったが、そのまま押し通した。