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 北朝鮮軍偵察総局の関係者が昨年、北朝鮮を逃れて韓国に入国したと、韓国政府が11日、明らかにした。脱北の時期が古く、13日投開票の総選挙に向けて、韓国政府が意識的にアピールした可能性もある。

 脱北したのは北朝鮮軍の階級で大佐にあたり、これまで脱北した北朝鮮軍人で最高位にあたるという。偵察総局は、韓国などに対する情報収集や破壊工作などを担当している。

 この事件は韓国の聯合ニュースが11日昼前に速報した。国防、統一両省が直後に開かれた報道官会見で、事実関係のみを認めた。

 一方、北朝鮮の海外レストランの従業員ら13人が集団脱出した事件に関連し、韓国のハンギョレ新聞は11日付朝刊で、韓国大統領府が事件の公表を指示したと報道。総選挙前に現政権の政策の正当性を訴える狙いがあるとの見方を示した。