佐藤秀男
2016年4月10日22時55分
全国のゴルフ場で、コースがイノシシに荒らされる被害が広がっている。ゴルファーや従業員が襲われた事例もある。電気柵で進入を防いだり、超音波で追い払ったりと、ゴルフ場側も対策に躍起だが、その費用にも頭を悩ませている。
■電気柵や超音波装置で対抗
千葉県北東部のゴルフ場では今年、フェアウェーやラフが広範囲に掘り返される被害が続いている。進入したイノシシが地中のミミズなどを食べるために掘り返したとみられる。
支配人は「去年まで被害はなかった。(南の)房総半島のゴルフ場でよく出ると聞いていたが、北上してきたのかも」と気をもむ。「利用者に危害があってはいけない」と、18ホールの外周を高さ約50センチの電気柵で囲う対策を取った。
日本ゴルフ場支配人会連合会は昨年、全国のゴルフ場のイノシシ被害を初めて調べた。北海道と青森、秋田、岩手をのぞく各都府県で被害が確認された。その後、岩手でも被害が報告され、現在は44都府県にのぼる。田村和男会長は「温暖化の影響もあってか、近年は岩手や山形など北に被害が広がっており、対策に決定打がない」とこぼす。
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