矢口真里さんのCMが放映中止になりました。

私も大多数の皆さんと同じ感想です。
気分が悪い。
その一言。現在、日清には逆に猛然と「何で今さら中止にしたんだ!」「いいCMだったのに!」と多くの抗議が寄せられているということですが…ネット上でも多くの非難が識者などから上がっています。

日清さん、完全に大失敗です。

私は日清の社員ではないので遠慮せずに記しますが、どの役職のどの阿呆が下した決断かは分かりませんが、企業のリスク管理の面から明確に指摘します。

最悪の対応です。他社さんはせっかくの機会なのでしっかりと学ぶことが大事でしょう。



まず、世の中は何をやっても何を言っても一定数の非難者は存在します。当たり前です。1億2千万人も人間がいるのですから多種多様な意見があることは当然のことなのです。
理解しておかなければいけないことは「全員に支持される」なんてことは絶対にありえないことだ、という点です。

日清さんがたけしさんを学長とした大学、という新しい設定のCMを発表したときに、やはり話題になりました。
矢口真里をCMに起用!
ここで、賛否両論があったことでしょう。

「なんで不倫タレントを出すんだ!」
「不倫を擁護するのか!」

当然です。不倫に対し嫌悪感を持っている人はもちろんいます。そもそも民法上の不貞行為と考えられている以上、非難することも間違ってはいません。

と、同時に、日本には「情」という文化が存在します。昭和の時代には色濃く残っていたこの文化は「情け(なさけ)」と読みます。簡単に言うと「赦し(ゆるし)」の文化といえます。

人間、ミスくらいするじゃないか。
その時はしっかりと怒られてしっかりと罰を受けりゃあいいんだよ。
でも、しっかりと怒られて反省したんであれば、温かく受け入れ直してやりゃあいいじゃねぇか。

これは日本古来から伝わる伝統的な文化です。江戸の町の「粋(いき)」という文化にもつながる思いです。人間として堂々としていなければ粋ではありません。堂々としている人間は他者を赦(ゆる)せるものです。逆に自分に自信がなく、セコセコしている人間は他者が反省していることにまでネチネチと嫌味を言い続けます。これはとても「無粋(ぶすい)」な行為として非難されます。

日清の新CMはまさにその「昭和=粋(いき)」な部分をつついたCMでした。

もう1年5カ月もテレビから遠ざかったんだろ?と。
反省して、やり直したいって笑顔で頑張ってんだろう?と。
じゃあ、一つ、笑ってギャグにして許してやろうじゃあねぇか。

それが日本人の、粋(いき)な、いいところじゃねぇか、と。

昭和の時代から日本人の文化を見つめ、日本人の心と共にあった日清のカップヌードルにふさわしいCMでした。
同時に今の日本人に対して、ちょっとせせこましくなってねぇかい?と。これだけ長い歴史があると、日清のカップヌードルも色々と言われ続けてきたでしょう。でも、自分をしっかりと持って、自分の芯を持ってやり続けてきてれば評価もされるんだ、と実証してきたのがカップヌードルでした。

タレントの矢口さんは、新しいCMに起用されるにあたって、3月31日にブログを更新し、下記のように心境を綴っていました。




日清食品さんのカップヌードルのCMに出演させていただくことになりました!!!!!
このお話をいただいた時は、嬉しすぎて一人で泣きました

私でいいのでしょうか?って何回も聞きました

日清食品さんからの優しくて熱いお手紙をいただきました
本当に本当にありがとうございます
家族も友達も、
もちろん私の周りのスタッフさん達も、
みんな喜んでくれました




そうです。矢口さんは上記ブログを読んでも分かるように、日清さんに何度も何度も「わたしでいいのだろうか?」という質問をしていたのです。その上でわずか1週間でCMを中止にしてしまったのです。

日清さん、この矢口さんのブログが多くの共感と感動を呼んだことを知らないんですかね?
いや、多くの日清さんの社員さんは分かってらっしゃるはずなんです。そうです。今回のCMの突然の中止を決めた、アホ上層部。恐らく、一部のバカ。ちゃんと、彼女のブログ、読んだのか?この矢口さんの思い、分かってたのか?

何件の応援メッセージがアメブロに届いていると思う?1400を超える「いいね!」ボタンが押され、120以上の応援メッセージが寄せられ、フェイスブックでもシェアされたこの矢口さんのブログを超える数の

無粋で
イライラしている
ネット上に悪口を書き込むしか何も出来ない「ノイジーマイノリティ」の声が届いたとでも?

今回の騒動で一つだけ分かったこと。それは…日清は社内ガバナンスが全く取れていないことです。要はダメ会社だってことです。

現在、言論サイトBLOGOSにも、圧倒的な閲覧数を誇るYAHOO個人にも、今回の日清の決断の稚拙さと間違いを非難する多くの意見が寄せられています。どうか、日清の一部のバカ上層部、これらのコラムを全文読むことをお勧めする。
どれだけ『日清』といいう企業のイメージを損なったか反省されたらいい。

ネット上には相手にする価値の全くないハエ同然のクズどもは確かに存在し、そんな連中は一般世間では全く相手にされていない連中です。一昔前だと、汚い公衆便所の壁に悪口を書くしか何も出来なかった、友達もろくにいない連中が、今は偉そうな顔をしてネットにセコセコと書き込みをしています。
これらを世界では「ノイジーマイノリティ(ただうるさいだけの少数な人間)」といいます。
そんな連中、相手にしてどうすんの?せっかくのいいCMが台無しです。カッコ悪い。

小林幸子さんも
新垣隆さんも
矢口真理ちゃんも

しっかりと反省したのであれば、あとは笑顔で頑張ればいいだけです。私は3人とも大好きです。私も3人の活躍に勇気づけられていたうちの一人ですから。

叩かれるだけ叩かれていきましょう。
笑われるだけ笑われていきましょう。

それでもまっすぐ前を向ける人間がいるってことを知らしめてやればいいだけです。きっと、大多数の人は分かってくれる。日本人なのだから。