2選手が謝罪 「深く反省」「全責任は自分に」

2選手が謝罪 「深く反省」「全責任は自分に」
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バドミントンの桃田賢斗選手と田児賢一選手が違法カジノ店で賭博をしていた問題で、2人は記者会見し、謝罪しました。田児選手は、総額で1000万円程度、桃田選手は総額で50万円程度、負けていたことを明らかにしました。
桃田選手と田児選手が所属するNTT東日本は8日午後3時から記者会見を行い、今回の問題について謝罪しました。
NTT東日本によりますと、2人が違法カジノ店に出入りし始めたのはおととし10月からで、田児選手は合計60回程度、総額で1000万円程度負けていたということです。また桃田選手は田児選手の紹介で違法カジノ店に6回程度出入りし、総額で50万円程度負けていたということです。

桃田選手「4年後は全く見えない」

桃田選手は「このような事態を招きすみませんでした。これまで育ててきてくれた方々、中学高校時代を過ごした福島県の皆さん、後援会まで作ってくれた地元、香川県の皆さんをこのような形で裏切り、深く反省しています。すみませんでした」と謝罪しました。そして、違法な賭博への認識について「いけないことだとは分かっていたが、ギャンブルに興味があり、抜けられない自分がいた」と説明しました。
また、メダルが期待されたリオデジャネイロオリンピックに出場できない見通しであることについては、「みんなの期待を裏切ってしまい。今はこれから先の競技人生というよりは、自分の軽率な態度への反省と裏切ってしまった申し訳ない気持ちでいっぱいです」と反省のことばを述べました。
また、桃田選手は、常々目標として掲げていた4年後の東京オリンピックでの金メダルについて「今は自分でもこの先どうなるのか分からないので、4年後のことは全く見えない。自分がしてしまったことへの反省や、いろいろな人への申し訳ない気持ちでいっぱいです」と話しました。
さらに、記者会見場から退席する際に「こういう事態を招いてしまい、日本バドミントン協会にも多大な迷惑をかけた。どんな処分を下されてもしっかり受け止めて、しっかり自分と向き合い、ちゃんと反省したい。支援してくださった福島県の皆さんや、自分に期待してくださった皆さんを裏切ってしまい、申し訳ありませんでした」と話しました。

田児選手「遊び感覚で誘った」

NTT東日本によりますと、違法カジノ店での賭博で総額で1000万円程度、負けているという田児賢一選手は、店からはお金を借りてはいませんが、バドミントン部のほかの部員から、合わせて1150万円の借金をしており、このうち500万円は、まだ返済できていないということです。桃田選手は、違法カジノ店やほかの部員からの借金はないということです。
田児選手は「自分の軽率な行動で起こしてしまった事件だと大変深く反省しております。今まで自分のことを応援してくれた方々や、活躍に期待してきてくれた方々への裏切り行為となってしまいました。全責任は自分にあると思っています。本当に申し訳ありませんでした」と謝罪しました。
田児選手が違法賭博に手を出したきっかけについて、NTT東日本バドミントン部の奥本部長は「おととし9月の大会でけがをして、たまたま夜に飲みにいった帰りに、通りで店の関係者から勧誘されて店に入ったのがきっかけだと聞いています」と明らかにしました。
田児選手は、ほかの部員を違法賭博に誘ったことについて「後輩のことを考えての行動では全くなかったと思います。自分自身、カジノ賭博に対しての認識が薄かったというのもありますし、遊び感覚で誘ったのを覚えています」と説明していました。
田児選手は会見場から退席する際に、「桃田のような日本のバドミントンにとっても宝のような選手を、自分自身の軽率な行動でこのような事態にしてしまったことを深く申し訳なく思っております。桃田にもう一度チャンスを与えてやってください。お願いします」と話しました。