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【首都スポ】

関東大学サッカー 明大が開幕連勝 丹羽、岩田の2トップが2戦連発競演

2016年4月10日 紙面から

明大−法大 後半28分、勝ち越しゴールを決めた明大の岩田(右)は、丹羽と喜び合う=味の素フィールド西が丘で(岩本旭人撮影)

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 明大2トップ、2戦連発で逆転連勝!! 第90回関東大学サッカーリーグ戦(東京中日スポーツ後援)は9日、各地で第2節第1日の1部6試合と2部2試合を行い、1部では明大が2−1で法大に逆転勝ちし、開幕2連勝を飾った。丹羽詩温(大阪桐蔭)と岩田拓也(FC東京U−18)の4年生2トップが2試合連続得点を挙げた。また、前節に1部の開幕戦で初めて勝った桐蔭横浜大は3−1で専大を、昨季王者の早大は2−1で順大をそれぞれ下し、開幕2連勝。2部残り4試合は10日に行われる。

◆開始早々先制許すも逆転

 見事な逆転勝ちで明大が開幕2連勝を飾った。開始早々に先制されたものの、後半に入って2トップが立て続けに得点し、試合をひっくり返した。

 口火を切ったのは丹羽だ。後半24分、味方からのパスで抜け出し、GKとの1対1から右足で落ち着いて沈めた。丹羽は試合後、「練習試合とかではああいう場面でいろいろなことを考えちゃっていましたけど、きょうは無心で打てました」と胸をなで下ろした。

 決勝ゴールが生まれたのはそれから4分後のことだった。同点劇の余韻が観客席にまだ残る中、丹羽の相棒である岩田が右CKからのボールをダイビング気味のヘッドでねじ込んだ。「(セットプレーでは)自分のマークが空いてくると思って狙っていました」と誇らしげに振り返った岩田。「追いつけば逆転できるとハーフタイムにみんなで話していました」という狙い通りの展開に持ち込んだ。

 得点した両選手はともに2戦連続弾で、開幕戦に続いての“アベックゴール”となった。岩田は「詩温(丹羽)が点を取ったので、自分も決めなければいけないと思いました。(丹羽も自身も)FW陣を引っ張る立場の4年生として責任を感じながらやっているので、ふたりで点を取って勝てて良かったです」と、素直に喜んだ。

 しかしながら、殊勲の両者に心底からの笑顔はなかった。「去年は開幕から3連勝した後、7戦勝てなかったので、2連勝しても危機感しかありません。自信はつきますけど、それが慢心にならないようにしないと」と、岩田は気を引き締めた。 (関孝伸)

◆法大・MF武藤友樹(3年・八千代)

 「早い時間帯に点を取ったことで、チーム全体に気の緩みが出たかもしれない。次も点を取れるように頑張る。アシストも増やしていきたい」

◆早大・中山弾 2戦連発も反省

 前年王者の早大も2連勝を記録した。前半18分に先行した後、すぐに追いつかれはしたが、後半24分に突き放した。価値ある決勝点を挙げたのは、開幕戦2ゴールのFW中山雄希(4年・大宮ユース)だ。見事な反転からの左足弾で、自身にとってこの日唯一のシュートを得点へと結びつけた。

 試合後の中山は「点を決めるまでは何もしていなかったので、満足はできません」と反省しきり。それでも「少ないチャンスで決め切ることができたのは良かったと思います」と収穫も口にした。

◆順大・浮田 一発も及ばず

 開幕戦白星の順大は、一度は追いついたものの勝ち点を獲得するには至らなかった。初戦に続いて先発で起用されたルーキーFW浮田健誠(柏U−18)が初得点を決めたが、一歩及ばなかった。「点を取れて少し安心しましたけど、勝つことができなかったので…」と無念の浮田。「次は逆転弾とかの大事な一点を狙っていきたいと思います」と決意を語った。

◆今季初!!桐蔭・今関弾、鈴木弾

 桜舞うサッカー場で、桐蔭横浜大の2トップがそろって今季初得点だ。まずは前半13分、今関耕平主将(4年・千葉U−18)が、左CKから味方シュートのこぼした球を右足で押し込み先制。同43分には、相棒の鈴木国友(3年・相洋)が敵陣センターサークル付近からパワフルドリブルでゴール前まで持ち込み、ズドンと追加点を決めた。

 今関は「(直前にシュートした)八戸のゴールかと思われたみたいでしたが、1点は1点なので、うれしかったです」と目を細めた。鈴木も「1人で打開できるのは自分の強み。(長いドリブルからの得点は)相手が弱い高校生のころありましたけど、大学では初めてですね」と顔をほころばせた。

 桐蔭横浜大初の1部開幕2連勝で「チームの自信になっている」と口をそろえる2トップ。開幕2戦は控えだった石川大地(3年・水戸啓明)を含むFWトリオは誰が出ても遜色ない。“桐蔭旋風”が巻き起こるか、注目だ。 (関陽一郎)

◆桐蔭・浅沼ダメ押し弾!

 桐蔭横浜大のダメ押し点は、開幕戦でリーグ戦デビューしたばかりのMF浅沼大和(3年・清水ユース)。2−1の後半31分、相手のクリアボールを拾うと、右足を一振り。約25メートルのミドルシュートを突き刺した。「うれしかったです。1点(相手に)決められた後だったので、突き放せてよかったです」とニコニコ顔だった。

◇関東大学リーグ1部第2節

明大2−1法大

 ▽得点者【明】丹羽(後24)、岩田(後28)【法】武藤(前5)

早大2−1順大

 ▽得点者【早】岡田、中山【順】浮田

駒大3−0日体大

 ▽得点者【駒】吉岡3

桐蔭横浜大3−1専大

 ▽得点者【桐】今関、鈴木、浅沼【専】岸

筑波大2−1慶大

 ▽得点者【筑】北川、野口【慶】望月

国士舘大3−1流通経大

 ▽得点者【国】田場、平野智、林【流】ジャーメイン

◆神奈川大・千田が初得点

 1年で2部再降格となった神奈川大は2−0で東学大を下し、開幕2連勝。DF千田海人(4年・仙台ユース)は2戦連続の完封勝利に貢献、1−0の前半24分にはヘディングシュートでリーグ戦初得点を挙げた。「ゴールは気持ちよかったです」と目尻を下げ、「守備はうちの強みです。自分たちの代で(1部)昇格を後輩に残したいです」と力強く話した。

◇関東大学リーグ2部

東京国際大1−0明学大

 ▽得点者【京】町田

神奈川大2−0東学大

 ▽得点者【神】吉田、千田

 

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