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【スポーツ】

[東京六大学野球]東大の左腕・宮台が東大記録の1試合13奪三振

2016年4月10日 紙面から

早大戦で最速145キロをマーク、毎回の13三振も奪った東大の宮台康平投手=神宮球場で(小原栄二撮影)

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◇早大1−0東大

 春季リーグ戦が開幕、東大の左腕エース宮台康平投手(3年・湘南)が早大から毎回の13三振を奪う快投で、来年のドラフト候補といわれる片りんを見せた。試合は、リーグ3連覇を狙う早大が三倉進外野手(3年・東邦)のサヨナラ打の1−0で辛勝した。慶大は今春入学の柳町達外野手(1年・慶応)のルーキー開幕弾など16安打11点で法大に打ち勝った。

 勝負には勝っていた。8回までわずか2安打と早大を追い詰めた。9回2死から連打でサヨナラ負けを喫した東大の宮台は「あそこで点を取られないピッチングをしないといけない。帰ってから反省します」と振り返ったが、手応えいっぱいの開幕戦だった。

 最速145キロで、東大史上最速左腕として注目されて迎えた3年春。昨秋に右足裏を疲労骨折し、年明けは治療に専念。2月から本格始動し、ランニングなどで下半身と体幹を鍛えた。グラブをつけた腕の使い方も修正。球質が良くなった直球は自己最速タイをマーク。スライダー、カーブも効果的に使い、毎回の13三振を奪った。東大が2桁三振を喫することはあっても、奪うのは快挙。1946年秋に山崎諭投手が12三振を奪ったが、その大記録を70年ぶりに上回った。ひと冬越えて成長してきた左腕に、広島の高山スカウトも「バッターが差し込まれていた」と驚きの表情だ。

 昨年は春先に痛めた左肩の様子を見ながらの登板だったが、完調。スタミナも十分に見せた。9回は2死二塁から、外角低めに外すつもりのスライダーが浮いたのを、三倉に逆方向の左前に落とされた。白星をつけてやれなかった浜田一志監督(51)は「バッティング練習をするのを忘れていたのが敗因です」と怒りをジョークで包みこんで悔しがった。東大応援席を沸かせた139球は、宮台の自己採点では95点。制球の乱れを反省したが「ストレートは自信をもって放れました」。次の登板は試合にも勝つ。 (小原栄二)

 

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