被爆者の思い世界に…報道陣に体験語る
G7外相会合を取材する国内外メディアの拠点「国際メディアセンター」が9日、広島市の平和記念公園内に開設され、被爆者の梶本淑子さん(85)=同市西区=らが記者向けに被爆体験を語った。
センターには国内外の報道陣約900人が集まる。この機会を生かして被爆者の思いを世界に伝える試みで、複数の被爆者が11日まで続ける予定。
梶本さんは14歳の時、爆心地の北約2.3キロで被爆した。証言を始めたのは、69歳の時に当時中学3年だった孫に勧められたのがきっかけ。以来約15年間、多い時は年間180回の講話をしている。
梶本さんは「どんな理由をつけても原爆は圧倒的に悪」と訴え、「ペンの力、言葉の力で一人でも多くの人に向けて被爆の実相を発信してほしい」と求めた。【竹内麻子】