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「核のない世界」発信の場へ署名運動 広島

平和記念公園に並んだG7外相会合参加国の国旗=広島市中区で2016年4月9日午前9時14分、川平愛撮影

 広島市で10日に始まる主要7カ国(G7)外相会合を前に、地元で歓迎ムードが高まっている。被爆地に初めてG7外相がそろい、原爆慰霊碑に献花するという歴史的訪問は「ヒロシマ」を改めて海外に発信する絶好の機会。広島の平和団体が9日、核兵器禁止条約の締結を求める署名運動を始めたほか、会合初日の10日に合わせて市民参加のシンポジウムを開くなど「核のない世界」を願う動きが広がっている。

     米国のケリー国務長官らG7外相は11日、広島市中区の平和記念公園にある原爆資料館を視察した後、原爆慰霊碑に献花する。

     外相会合開催を前に、広島市や県などで作る「G7広島外相会合支援推進協議会」は7日、原爆資料館の前の高さ約8メートルのポールに、米国やフランスなど7カ国と欧州連合(EU)の旗を掲げて歓迎。会合会場のグランドプリンスホテル広島(同市南区)近くの公園でも9、10の両日夜、G7を表す7本の光線を空に向けて照射する。

     広島県原水協は9日、平和記念公園にかかる元安橋で核兵器廃絶を求める署名運動をスタート。高橋信雄・代表理事は「外相が被爆地を訪問することは重要で、経験を各国の政策に反映してほしい」と期待し、「外相会合で発表される広島宣言に、核兵器禁止条約の締結を進めるよう明記すべきだと、被爆者の立場からアピールしたい」と力を込めた。

     また、市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」などは10日、核を巡る世界の動きや被爆者の役割について考えるシンポジウムを開く。パネリストに平和団体代表や地元の高校生を招き、シンポで採択した声明文をG7各国の大使館と国連に送る。被爆者援護法制定に尽力した運動家、故森瀧市郎さんの次女でもあり、同会共同代表の森瀧春子さん(77)は「G7は核抑止力を安全保障の柱とする国が多い。外相らには、核被害の深刻さを見つめ核廃絶への意志を世界に表明してほしい」と話す。【竹内麻子】

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