水俣語り部、金子スミ子さん死去
一家で経験の苦しみ伝え
2016/4/9 22:46
死去した金子スミ子さん 熊本県水俣市立水俣病資料館の語り部として、一家で水俣病に苦しんだ経験を伝えてきた金子スミ子(かねこ・すみこ)さんが9日午前7時22分、肺炎のため水俣市の療養施設で死去した。84歳。水俣市出身。葬儀・告別式は11日午前11時から水俣市港町3の1の29、斎場パールホールいけだで。喪主は長男親雄(ちかお)さん。
1972年、水俣病に認定された。夫を水俣病で亡くし、長男も認定患者。次男は生後まもなく死去した。2002年から語り部として、水俣病に翻弄された苦しみを伝えてきた。三男は胎児性水俣病で、胎児性・小児性患者の支援施設やケアホームの設立にも尽力した。