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「記憶の糸途切れないように」靖国偕行文庫

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「記憶の糸途切れないように」靖国偕行文庫

シベリア抑留に関する資料を説明する靖国偕行文庫の葛原和三室長=東京都千代田区(道丸摩耶撮影) シベリア抑留に関する資料を説明する靖国偕行文庫の葛原和三室長=東京都千代田区(道丸摩耶撮影)

 ただ、昭和19年後半から戦争が激しくなるにつれ、資料は少なくなっていく。抑留死亡者に関する資料も少ないが、文庫には抑留死亡者、復員者の名簿のほか、各収容所の体験記、機関誌「朔北」などがある。所属部隊や地区、収容所から、武装解除後の経緯や抑留生活の一端を知ることができる。

 核家族化で祖父母らの経験を伝えるのが難しくなる中、「かつて生きていた人と今生きている人を結ぶ図書館として、記憶の糸が途切れないようにしたい」と葛原氏。語ることができない英霊のため、肉親をたどる遺族に寄り添っている。

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