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【G7広島外相会合】
「核なき世界」は遠い道のり 中露や北は核開発に邁進
先進7カ国(G7)外相会合に出席する核保有国の米英仏外相が11日、被爆地・広島市の平和記念公園を初めて訪問する。米国からは筆頭閣僚のケリー国務長官が訪れ、核軍縮に向けた機運を後押しすると期待されている。一方、ロシアや中国、北朝鮮は核開発を緩める気配はなく、「核兵器なき世界」(オバマ米大統領)の実現は見通せない。
核軍縮・核管理をめぐっては、米ワシントンで1日まで、約50カ国の首脳らによる核安全保障サミットが開かれたばかり。オバマ氏が創設した同サミットは今回が最後で、日本は今年のG7サミット議長国として、軍縮機運を将来につなぐ役割も担う。
しかし、核安保サミット後の記者会見で、オバマ氏が「多くの課題が残っている」と認めたように、核軍縮は壁にぶつかっている。北朝鮮が核実験や弾道ミサイル実験を断行。中国も核搭載可能な弾道ミサイルの多弾頭化などの戦力強化を加速させているためだ。