「終わっちゃうなー」。最後のあいさつで涙を流しながら、高橋は言葉を続けた。
「劇場でファンの皆様に育てていただいた。今日でやり残したことは本当になくなりました。やりきりました。ただただ10年、感謝です。最高に幸せです。これからの未来をメンバーに託して前に進みたいと思います」
デビュー公演でも歌った「桜の花びらたち」のイントロの鐘が鳴り、いよいよこれがラストソング。同期の前田敦子(24)ら卒業生が寄り添い、絶唱を響かせた。前田に「キラキラしてるね」と声を掛けられ、「みんなの背中を追って負けないように頑張る」と再び泣きじゃくった。
3月27日に横浜スタジアムで卒業ライブを行ったが、この日は本拠地で25歳のバースデー“卒業式”。「1分1秒たりともここにいたい」と名残惜しそうな表情で、軌跡をたどる全20曲をフルパフォーマンスした。
ラスト公演は、同劇場で歴代4位となる倍率252・8倍のプラチナチケットを手にした250人が見届けた。そして劇場外にも約1000人が集結。終演後に入居ビル2階のバルコニーから拡声器を使い、「劇場に入れなかった方もこんなにいたんだなと思うと本当に申し訳ない」と謝罪。「10年間育ててもらった48グループに恩返ししたい」と呼びかけると、「みなみ、ありがとう!」と歓声を浴びた。