「小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。」を読んだ。
高齢出産で生まれたボク。友達からは、母親を「おばあさん」だとバカにされる。家は貧しく、売れ残ったナスビばかりが食卓に並ぶ。ある日、ナスビを売ってこいと母親に命令される。どうして、売らなければならないのか、ボクは悩みながらアパートの戸を叩く。
結末まで読んで、ウルッときた。そして、子供を育てるとはどういうことか、考えてしまった。
おむつを替える。一緒に遊ぶ。思い出作りをする。勉強を教える。キャッチボールをする。ディズニーランドに行く。塾に行かせる。スマホを与える。大学卒業まで支援する。就職まで見守る。
そのすべてが、子育てかもしれない。しかし、たったひとつの目的のために、それらは行われているのだろう。それは、
自分一人で、社会を生き抜く力をつける。
というもの。
親もいずれ死ぬ。その後、残された子供は自分ひとりの力で生きていけるのか。つらい思いをしながらも、困難を乗り越えていけるのか。親としては、正直不安でしょうがない。
今日読んだ絵本「鬼ナス」では、子育てのひとつのあり方が、提示されていた。そして、親の思いを受け止めた子供は、しっかりと成長し、成功をおさめる。
美輪明宏の「ヨイトマケの唄」が聴こえてくるような物語だった。
うちの子供達は、ゲームばかり、漫画ばかりで不安になる。この先、一人で生きていけるだろうか。ナスビを袋に詰めて、売ってこいと言ってみようか。どういう反応をするだろう。明日言ってみよう。