60回通ったバド田児は“上客” 実は厳しい闇カジノの台所
「客引き? 今どきありえないよ。多くの闇カジノは会員制で、身元確認をするなど警戒態勢を敷いている。ここ数年は店の大金を狙った中国マフィアがカジノ店を襲撃し、現金を強奪するケースが増えている。客引きなんかしたら、どこの馬の骨とも分からないヤツが来てもおかしくない」
実際、摘発された錦糸町の裏カジノ店も警戒は厳しかったという。
「店はビルの9階でしたが、エレベーターが止まらないように細工されていました。店内に入るには隠しカメラで顔を確認し、身分証の提示が必要です。380人の会員がいて、田児選手らは常連だったのです」(前出の捜査事情通)
闇カジノについて、「ヤクザはシノギを取るため必死になっています」と裏事情に詳しいライターの夏原武氏はこう言う。
「闇カジノは金持ちや有名人が出入りし、昔と変わらない安定した収入を得られるため、みながやりたがるシノギ。ですが最近は、徐々に数が減りつつあります。摘発が厳しくなった警察から逃れるため、数カ月ごとに店の場所を変えなければならず、莫大な経費がかかるようになったからです。カタギから賭博場を借りるのも大変で、『いっそ船でやろうか』という冗談を言う人もいるくらい。どこも見つからないようひっそりと店を構えています」
バド選手たちはいい金ヅルだったわけだ。