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【スポーツ】

[水泳]北島、きょう運命の200メートル平決勝

2016年4月8日 紙面から

男子200メートル平泳ぎ準決勝を3位で通過した北島康介=東京辰巳国際水泳場で(内山田正夫撮影)

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◇日本選手権

 ▽リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねる▽7日(第4日)▽東京辰巳国際水泳場▽決勝 男女3種目

 女子200メートル個人メドレーは、今春に高校生になったばかりの今井月(るな、15)=愛知・豊川高=が派遣標準記録を突破する2分10秒76の世界ジュニア記録(18歳以下)で2位。2分9秒87で優勝した寺村美穂(21)=セントラルスポーツ=とともに、初の五輪代表を決めた。女子200メートルバタフライで2位の長谷川涼香(16)=東京ドーム=も初の代表入り。男子200メートル平泳ぎの北島康介(33)=日本コカ・コーラ=は準決勝を全体3位で通過、8日の決勝で5大会連続の五輪代表に挑む。

 北島の五輪に向けたラスト勝負が始まった。派遣標準記録に0秒3届かず、2位に終わった100メートル平泳ぎ決勝から中1日。距離に対する恐怖心から昨年の日本選手権にエントリーしなかった200メートル平泳ぎ準決勝を、全体3位で通過した。

 「レベル高え〜。気を抜いたら落ちてもおかしくないレベル。明日のレースが楽しみです」

 予選から決勝までの3レース。200メートル平泳ぎでこなすのは、2012年ロンドン五輪以来4年ぶりのこと。「怖いよ。やっぱり」。年齢とともに持久力が衰えつつあるのは否定できない。だからこそアテネ、北京大会と五輪2大会連続2冠に導いた東洋大・平井伯昌監督とのタッグを13年から再結成。10歳以上年下の学生と競うように週6日、朝夕で計10回のトレーニングに励んできた。

 先月中旬までのスペイン高地合宿では体をいじめすぎて40度の高熱を出したが、1日だけ水中練習を休んだ日もプール裏で練習を見学。「あいつは頑張りすぎるぐらい頑張るから」と平井監督。個人メドレーのメニューに励む萩野らの姿から、平泳ぎのヒントをつかもうとした。これも200メートルの距離に対する恐怖心を克服するためだった。

 「今でも怖いよ。でもこの怖さと緊張感があるからこその五輪選考会。このギャンブルが僕は好きなんだなって思う。この年齢で若手選手と勝負できて本当に幸せ」。そんな教え子に対し、平井監督は「北島はレガシー(遺産)になっては駄目。レジェンド(伝説)であり続けないと」とエールを送る。「結果は駄目なら駄目でもいい。とにかく最後まであきらめず、自分らしい泳ぎをしたい」。北島はラストチャンスに全精力をささげる。 (千葉亨)

 

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