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闇カジノ問題で謝罪会見 桃田賢斗選手は淡々、田児賢一選手は涙

フジテレビ系(FNN) 4月9日(土)1時27分配信

リオオリンピックへの道を絶たれたアスリートが会見に臨んだ。
桃田賢斗選手(21)は「本当に今は、自分でも、この先どうなるかわからなくて。もう本当に、今はただ、反省の気持ちでいっぱいです」と話した。
日本バドミントン界に衝撃を与えた、スター選手の闇カジノ問題。
8日午後3時、スーツ姿で現れた桃田選手と田児賢一選手(26)。
桃田選手は、金色に染めていた髪を、自らの意思で黒に染め直し、会見に臨んだ。
桃田選手は「自分もスポーツマンで、やっぱり勝負の世界で生きている以上、ギャンブルというものに興味があり、抜けられない自分がいました」と話した。
淡々と語る桃田選手。
それとは対照的に、先輩で日本の元エース・田児選手は、感情を抑えることができなかった。
田児選手は「桃田や、後輩のことを、巻き込んでしまったのは、全部、僕なので」と話した。
自責の念にかられ、号泣する田児選手。
なぜ、闇カジノに足を踏み入れてしまったのか。
田児選手は「自分自身、そういうギャンブルだったりが好きだったので、そこでやめないといけないとはわかっていたんですけども、やめられませんでした」と話した。
ギャンブルが好きだったと話す、田児選手。
2014年10月から2016年1月まで、あわせて60回程度、東京・墨田区や、神奈川・横浜市の闇カジノ店に通っていた。
けがで練習ができなかった頃、夜の街で、店の関係者から声をかけられたという。
一方、桃田選手は、田児選手の紹介で、6回程度、闇カジノ店で賭博行為をしたという。
桃田選手は「入ってはいけない所に入る好奇心であったり、やっぱり少し楽しんでいる自分もいて」と話した。
桃田選手は50万円ほど、田児選手は総額1,000万円ほど、負けているという。
会見で明らかになった闇カジノ賭博の実態。
2人が頻繁に発した、ある言葉に注目した。
田児選手は「自分の『軽率な行動』で起こしてしまった事件で」と話した。
桃田選手は、「『軽率な行動』で、そういう人たちの期待や応援を裏切ってしまったっていうことに対して」、「お金を自分で使えるっていう『軽率』な気持ちが、軽く考え過ぎていたかな」などと話した。
田児選手は「報道が大きくなるとは思わなかったので、本当に『軽率』だったと思います」と話した。
いけないことだとわかっていながら、軽い気持ちで、違法な賭博に興じてしまったという2人。
彼らと同世代の子どもを持つ親は、どう見ているのか。
29歳と31歳の息子を持つ母親は「社会人の顔って、結構、親って知らないところがあるので、その意味では、信じているとしか言いようがないかなって」と話した。
18歳息子と16歳娘を持つ父親は「息子が、ちょっと運動をやっているので、ギャンブルには近づかないようにと願っていますけども。まあ、ちょっと親の目の届かないところもあると思うので、ちょっと一抹の不安はありますけど」と話した。
後輩の桃田選手を、違法な賭博に引きずりこんでしまったと話す、田児選手。
桃田選手にとって、田児選手は、どういう存在だったのか。
桃田選手は「田児選手は、自分の憧れの選手で、バドミントンに対する姿勢であったり、すごく人間味にあふれているっていうか」と話した。
中学時代から、田児選手に憧れ、NTT東日本に入社した桃田選手。
田児選手は「桃田や、後輩のことを、巻き込んでしまったのは、全部、僕なので」と話した。
桃田選手は「あの時、誘われた時に、自分がちゃんと言っていれば」と話した。
先輩・田児選手の誘いを断れなかった桃田選手。
街行く人は、先輩と後輩の関係性について、「大先輩が言ったら、イエスマンになるしかないですね」、「しっかりと断れるかっていうと、ちょっと自信はないですけど。ちょっと、自覚を持って行動していきたいなと思いました」などと話した。
先輩の田児選手に誘われるがままに、闇カジノの世界に足を踏み入れてしまった桃田選手。
しかし、その代償は、あまりにも大きい。
田児選手は「もう一度、桃田にチャンスを与えてやってほしいっていう気持ちしかありません」と話した。
桃田選手は「本当に深く反省しています。申し訳ありませんでした」と話した。

最終更新:4月9日(土)1時27分

Fuji News Network