昔、あっちゃんという友達がいました。彼は東京の大学に合格したので田舎町を出て行きました。大学の3回生の頃、地元の友達ばかりで集まった時にたまたま「なあ、あっちゃんどうしてるんやろ」って口に出したら「知らなかったのか、あっちゃん死んだんやで」って言われて。
あっちゃんは東京の大学でボクシング部に入って頑張ってたらしいんですけど、夜に真っ黒のサウナスーツみたいなのを着込んで帽子をかぶって体重を減らすために走ってたらしいんですよ。で、右折でスピードをあまり緩めず曲がってきた車にはねられて。
見通しが悪くて人がいたのに気が付かなかった。運転手の言い分はこう。
街路樹の恩恵を受けているなら、0.1秒でいいから友達のために手を合わせてやってもらえると嬉しい。炎天下で陰を作って涼しいなぁと思った一瞬でもいいから。
徒然草の第十一段「神無月のころ」
神無月のころ、栗栖野といふ所を過ぎて、ある山里にたづね入ることはべりしに、はるかなる苔の細道を踏み分けて、心細く住みなしたる庵あり。木の葉に埋(うづ)もるるかけひのしづくならでは、つゆおとなふものなし。閼伽棚に菊・紅葉など折り散らしたる、さすがに住む人のあればなるべし。
かくてもあられけるよと、あはれに見るほどに、かなたの庭に、大きなる柑子の木の、枝もたわわになりたるが、周りをきびしく囲ひたりしこそ、少しこと冷めて、この木なからましかばとおぼえしか。
そう、この興ざめした話の「この木なからましかば」をなんか思い出しました(笑)話のスジがわからない方はぐぐってみると現代語訳、ちゃんと出てきますからセルフでどうぞ。「この木がなければよかったのに」です。
「7つの習慣」を読んだ人ならわかると思いますけど、同じものを見ていても見ている人の状況とか気持ちとか考え方とかによって見え方って変わってきます。今回はそれが僕には嫌いなものだっただけで。確かに書き方は悪かったので街路樹大好きな人にはごめんなさいです。
若い女性を左後ろから見ているのか、おばあさんの横顔なのか。これは見たことある人多いと思うけど。初めて見た人は是非「7つの習慣」読んでみてくださいね。